【配当貴族】ブリストル・マイヤーズ(BMY)分析

個別銘柄(ヘルスケア>製薬株)

僕の保有検討する銘柄名(ティッカー)について、分析します。

【株の概要】

セクター16分類でいうと「Health Care」ですね。

【銘柄の財政】

楽天証券のHPから、抜粋しています。

項目目標この銘柄では・・・
PBR0.5~1.52.77倍
売上高営業利益率10%~26.43%
自己資本比率50%~39.71%
流動比率150%~160.37%
売上高変化率右肩上がり10.49%/年ずつ成長(5年)

海外製薬メーカーとしては割安です。営業利益率は平均的。流動比率・自己資本比率とも優秀です。何より注目すべきは成長率で、10%を超えています。

ただしこの指標にはありませんが、EPSが2.02USD、1株配当金が1.64USDとキツキツです。

エリキュースの販売利益の分配とオプジーポのロイヤルティ、無形資産の償却で、大幅に経費がかかっています。それで財政健全性が失われています。

【事業内容・将来性】

ブリストル・マイヤーズ(BMY)の国別売上

ブリストル・マイヤーズの英語版HP(外部リンク)の34から、抜粋しています。アメリカ依存が大きいですね。でもアメリカ自体がマーケットの大きい・かつ成長力の大きい先進国なのであまり心配していません(逆に韓国依存・日本依存だとマーケット縮小してくので心配です)。

ブリストル・マイヤーズ(BMY)の製品別売上

こちら報告書(外部リンク)の37から抜粋しました。

売上の寡占化が心配です。エリキュースとオプジーポで、売上の6割も占めています。オプジーポはあの小野薬品の製品で分子標的なのでいいですが、問題は発売して久しいエリキュースです。

エリキュース

売上は2018のの6438M.USD➡2019の7929M.USDという伸びをしています。「抗凝固薬」で、「低分子医薬品」です。抗凝固薬は心房細動の有病率に比例するので、地球全体の高齢化でマーケット拡大が確実です。

問題は低分子薬であることで、真似しやすい分2026年末の特許切れには特段の注意です。売上大きいぶん、後発メーカーも続々と参入する為、2027年は大幅な売り上げ減が確実です。

しかも競合薬は「リクシアナ(第一三共)」「ザレルト(バイエル)」とあり、安泰ではありません。どういう事かといえば、もしエリキュースで重大な欠陥が見つかったら、それまでのエリキュース患者が即、リクシアナあたりに乗り換えるかもしれないのです。

※実際に同効のプラザキサは鳴り物入りで売れたが、メーカーが副作用注意喚起を怠って死亡例が続出。いまやエリキュース・リクシアナ・ザレルトに喰われて売上ほとんどありません。

エリキュース依存の会社なので、2026年までなら期待していいでしょう。

オプジーポ

2016年に有名になった、あの超高額医薬品ですね。超高額ですが、抗がん剤なので何年も使い続ける薬ではなく、そこまでの規模ではありません。世界上位の薬には珍しい、日本初(小野薬品の開発)の薬です。本庶佑さんのノーベル賞受賞でも有名ですよね。

売上は2018年の6735➡2019年の7205と伸びています。しかも抗がん剤でレジメンが次々と増えており、ますます伸びる可能性があります。

特許は2028~2031まで残っています。かりに切れても分子標的で、そう簡単には真似できません。キイトルーダ(メルク)がほぼ同効ですが、あまりにマーケットが大きいため心配していません。

オレンシア

関節リウマチの治療薬です。分子標的です。関節リウマチ薬は抗がん剤と違い、一生何十年と使い続けないといけないので、使用数が多くなります。

この分野の薬はすでにレミケード、エンブレル、ヒュミラ(2019年の世界一薬)、アクテムラなどの売上上位薬がひしめいているのですが、競合だとは言えません。レミケードでダメでもオレンシアなら効く、という例がいくらでもあるので。その特許は2021年までです。

ヤーボイ

分子標的の抗がん剤です。それこそオプジーポ+ヤーボイのレジメンが存在し、転移性メラノーマに使用されています。ただしメラノーマ自体がマイナーながん種ですね。

それでも確実に売り上げを伸ばし、特許は2025まで残っています。

懸念事項

まずエリキュース依存による、特許切れの心配です。ヤーボイやオプジーポが存在するので、ガタっと落ちる事ははないでしょうが。

将来の成長性

売上は右肩上がりで、しかも上位メーカー屈指の成長率です。U.S.市場は4年間で倍になってしまいました。それでもメーカー規模からいえば、まだまだ拡張できます。

【配当金】

配当貴族(連続増配25~50年)に該当します。連続増配は1972年から続けております。

ブリストル・マイヤーズ(BMY)の配当金推移 筆者作成

1985➡1986年は本当に配当10倍になってます。1996年の突き抜けは、10月に記念配を出したためです。

【株価】

配当利回りは3%弱で推移しています。高配当を狙うのではなく、将来の成長性を見込んで、買う株です。期待されて高くなっています。

【保有数・購入に至る経緯】

保有したいのですが、軍資金がなく買えていません。

個人的にはGILDほどではないけど、ギャンブル要素のある株だと思っています。施設拡大で当てて大きくなるかもしれませんし、売り上げが伸びずエリキュース特許切れで危うくなるかもだし。こういう株は分散投資の一環で買うなら、アリだと思っています。

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