【配当チャレンジャー】ファイザー(PFE)分析

個別銘柄(ヘルスケア>製薬株)

僕の保有検討するファイザー(PFE)について、分析します。

【株の概要】

セクター16分類でいうと「Health Care」ですね。製薬企業ですので。

この会社長らく売上首位を誇っていました。売上首位の座は2017年あたりに、スイスのロシュに譲ったのですがそれでも売上2位です。

分子標的薬剤の売上で後れをとっており、バイオシミラーで追従している状態です。

【銘柄の財政】

楽天証券のHPより、2020年6月時点の数値を抜粋しています。

項目目標この銘柄では・・・
PBR0.5~1.53.20
売上高営業利益率10%~36.14%
自己資本比率50%~37.70%
流動比率150%~87.93%
売上高変化率右肩上がり5年平均で年率+0.85%

売上首位を明け渡したとはいえ、それでも右肩上がりの成長。首位・ロシュの急成長には追い付けませんが、それでも市場規模の拡大で(鈍いですが)成長しています。

PBRは3.20と、製薬メーカーにしては凄い割安です。それだけ市場関係者に、Pfizerは期待されていないんでしょうか?

営業利益率も意外と良い36%で、儲かる製薬企業のなかでも良い方です。

気になるのは流動比率で、支払い能力は大丈夫かなと思います。財政健全性だけ平均以下となっています。

【事業内容・将来性】

ファイザー(PFE)の売上割合

2019年ファイザー製品別売上 (ファイザー会計報告より抜粋・筆者加工)

他社と違い、とくに依存する薬はみられず分散しています。一見これは安定しているのですが、特許が5年後まで残る薬はイブランス、ゼルヤンツくらいです。売上ランキング首位だったリピトール、2020年に日本一売れたリリカはいずれも特許切れで右肩下がりの薬となります。エンブレルはもともとアムジェンの薬で、ファイザーは提携して売っていただけな上、特許切れで右肩下がりです。

そしてラ円グラフの薬はほとんど、低分子薬です。分子標的はゼルヤンツ、エンブレルくらいです。やっぱり分子標的などのバイオ医薬品には弱いです。

だからでしょうか。株価がアメリカ製薬企業と思えないほど割安になっています。僕はファイザーのバイオシミラー戦略が当たりつつあると考えているので、是非ほしいなと思っています。

ファイザー(PFE)の国別売上

さすがは大手企業、新興市場国にも25%も売っており、しっかり世界中で拡大しています。ただし2018年➡2019年は売上が4%減です。5年前よりは増加なのですが、1年でみると減少です。

懸念事項

財政が良くないことです。流動比率が100%を切っているので、資金繰りが心配です。これはこの会社が拡大路線で、設備投資代がかさんでいるからです。

将来の成長性

企業背景として、低分子薬を試験管・三角フラスコで作るのは得意でした。(2010年まで売上首位だったリピトールも低分子)。ですが分子標的薬を培養室で作るのは苦手なのか、後れを取っている感じです。

近年バイオシミラーを連発しており、現場薬剤師としては結構目の付け所がいいなと思うのです。そろそろバイオシミラーにと思った薬や、売上ランキング上位の薬のバイオシミラーばかりなんです(ベバシズマブ・インフリキシマブといったランキング上位薬のBS)。こういう(バイオシミラー製薬会社という)意味では巻き返しもあるのでは、と思っています。

【配当金】

配当チャレンジャー(連続増配10~24年)に該当します。

ファイザー(PFE)の配当金推移 筆者作成

2008年、リーマンショックのあおりで大減配を行っています。その後は回復基調ですが、「いざって時に減配して、株主守ってくれないのでは?」という不安も抱きました。

2020年6月の配当金は1.44USD,1株利益は2.86USDなので配当性向51%くらい。同業他社より低く、まだまだ余裕で増配できます。

減配時の会計報告書(2009年度アニュアルレポートp104より抜粋)

減配をはっきり見せています。

そして2008年度のCEO(JEFF KINDLER)は、2010年度のCEO(Ian C Read)に交代となっております。引責辞任なのかその他辞職かわかりませんが、減配はクビの架かるおおごとなのがアメリカです。

【株価】

【保有数・購入に至る経緯】

僕は割安性と、売上上位薬のバイオシミラー連発している背景から、購入するかちは十分にあると考えています。財政健全性と「首位陥落」のイメージで売られていますが、現場薬剤師としては(欲しいとおもったBSを売るなど目の付け所が良いので)、もう少し価値のある会社なのでは、と考えています。

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