薬剤師の方で、病院志望の方。病院薬剤師になると毎日はどう変わるのか。中小病院の薬剤師を例にして、スケジュールを書きます。
(注意:僕自身が中小病院の薬剤師です。そして調剤薬局より病院向きの人間だと自覚してます)
【スケジュール例:平日(仕事以外)】
時間 | 自分 | 子供 |
6:40 | 起床➡子供の飲み物&食準備・夫婦分の弁当作り | 起床・トイレに連れていかれる |
7:00 | 自分子供の朝食 ➡着替え・ 保育園ノート書 | 朝食 |
7:30 | 食事終・着替え | 食事終わり・体温測定・着替え・オムツ替え |
7:50 | 出発 | 出発 |
8:10 | 託児➡薬剤部へ | 託児所へ(※1) |
8:30 | ||
仕事中(※2) | ー | |
17:50 | 仕事終了 | ー |
18:00 | 薬剤部➡託児所へ迎え | 親を待つ |
18:15 | 帰宅・食事準備 | |
18:30 | 夕食開始 ➡風呂準備 | 夕食開始 |
19:00 | 子供とお風呂へ | お風呂 |
19:20 | 風呂終了➡子供の世話➡自分の着替・保湿剤 | 風呂終了➡オムツ・保湿剤・着替えしてもらう |
19:30 | 自分歯磨き➡子供のドライヤー | テレビに夢中の間に、ドライヤーしてもらう |
19:45 | ミルク作る ➡与える ➡子供歯磨き | ミルク飲む➡歯磨きしてもらう |
20:00 | 子供と遊ぶ | 遊んでもらう(ブロック・BRIO等) |
20:30 | 寝かしつけ | 寝かしつけ |
21:00 | 寝たら自由時間 | 寝てる |
工夫をいくつもしていけば、こういう感じの生活が送れます。案外時間がある、と思いませんでしたか?
中小病院であればそこまで難しい事態にはならず、また田舎ほど定時で帰る文化があります(田舎の人は夜に集会や祭りの準備・休日に消防などありプライベートも忙しい為おのずとそうなります)。
じっさい時間外に委員会なんて、まず有りません(有っても僕は出れません)。
門前の調剤薬局だと、診療終了を待つので時間は長めです。毎日18:10~19:00まで診療終了しないので、それから締め処理・片付けをしています。僕らが帰る時でも調剤薬局は、仕事していたります。
【※2:スケジュール例:平日(仕事)】
では仕事中はどうなるのか?
8:30 | 電子カルテ再起動➡不在時間中の入退院の把握、注射処方の受付と薬確認 本日退院者の薬剤指導管理料を算定する |
9:00 | 9時出勤のパートさんと打ち合わせ |
★以下の優先順で仕事する★ ①本日の退院者の把握・薬日数を確認(次回受診日まであるようにする) ②本日までの入院者の薬剤師記録をおこす。 ③入院処方せんを受付け。本日使用開始の処方を調剤➡病棟へ上げる ④看護師からの「分包依頼」「抜薬依頼」「粉砕依頼」を処理 ⑤病棟詰所のストック薬の定数をみる | |
12:00 | 30分間、薬局昼当番に専念する ●入院処方の翌営業日まで分を受付・調剤する ●調剤薬局からの疑義照会TELを応対 ●他部署・医師のTELを応対 ●注射せんの受付・注射カートへのセット・注射調剤 ●卸の薬を受け取り(通常お手伝いさんに任せる) |
12:30 | 昼休憩 |
13:30 | 上記の★を行う |
●委員会活動がある日は参加する ●新採用薬の電子カルテ登録・他システムへの紐づけ・自動分包機や薬早見表の手直し ●Excelレジメン表の手直し ●翌営業日の抗がん剤調剤・鑑査 | |
15:30 | パート薬剤師の仕事を受継ぐ 上記の★を行う |
17:50 | 終業 (大体この時間) |
これが中小病院の薬剤師の、仕事中の流れです。僕の例ですが他の病院薬剤師さんも、似たような働き方だと言っていました。
ザックリといていて仕事の中身をみても「何だこりゃ?」と思われたでしょう。仕事の内容ですが、それは「病院薬剤師」カテゴリの記事で紹介しています。
調剤薬局だと、とにかく目の前に来た患者さんの調剤・鑑査・投薬をしまくるのですが、病院だと自分で順序を決めて、仕切らないといけません。
なにか嫌な事があったら、調剤薬局だと逃げ場がありませんが、病院だと他部署(病棟・検査室・事務所など)という逃げ場が有ります。もちろん目的なくは行けないので、仕事の順序を変えてそこに行くのです。これだけでも精神的に、ラクになります。
【※1:託児してもらえる】
病院というのは大抵、職場内に託児所があります。医師・看護師・薬剤師は託児してもらえます。
●余計な送迎時間がない
●保育園審査などもない
●コロナショックで地域の保育園閉鎖してても、病院の託児所は通常営業している
調剤薬局・卸売業は職場内の託児所はあまりありません。それは同じ1か所で務める人が少ないからですね(100人以上いないと託児所はまずない)。
【転勤の可能性:低い】
公立病院であれば転勤確率はほぼゼロです。つまり出勤場所はずっと同じ。
系列病院(徳洲会病院、厚生病院、民医連など)だと、系列内での転勤はありえます。それでも病院間での転勤の頻度は低めです。(大手チェーンのドラッグストア・調剤薬局は、転勤が頻繁な企業が多い)
家族をもって、腰を落ち着けるには向いていると思います。思い切って職場のそばに住んでしまうのが、時間的にもトクです。
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