アムジェン(AMGN)分析

僕の保有or購入検討するアムジェン(AMGN)について、分析します。ちなみに僕は病院薬剤師で分子標的薬剤を管理していますが、アメリカ株の投資家でもあります。

【株の概要】

セクター16分類でいうと「Health Care」ですね。

日本では薬剤師すら知らない人が多いです。でもこういえばビックリされます。

「あのエンブレル®を開発した会社だよ!」って。

【銘柄の財政】

こちらから抜粋しています。

(売上高はP44より抜粋)

項目目標この銘柄では・・・
PBR0.5~1.514.04
売上高営業利益率10%~41.41%
自己資本比率50%~16.20%
流動比率150%~143.67%
売上高変化率右肩上がり5年で平均3.09%成長

営業利益率はとてもよく、さすが時代にマッチしたバイオ創薬メーカーだといえます。日本ではこういう会社は存在しないので、羨ましい限りです。流動比率も高めで、この手の会社としては悪くないです。

【事業内容・将来性】

アムジェンの売上について、投資家・病院薬剤師の両方の視点からみていきます。

アムジェン(AMGN)の売上割合

エンブレル®で22%を占めていますが、アッヴィのヒュミラのようなひどい依存ではありません。そのエンブレルは日本特許は終了ですが、世界特許は2028年までと長いです。他のバイオ創薬メーカー(アッヴィ、メルク、ギリアド等)よりも分散されているので、1つがコケても(ライバル社の競合薬発売・特許切れなど)ダメージが小さく、安定感があるとも言えます。

薬の特許や分野など

Enbrel:エンブレル注射(分子標的薬剤)

売上は横ばいです。日本では特許ぎれ(=つまりバイオ後続品のエタネルセプト皮下注が出回っている)ですが、世界ではまだまだ使用されています。特許も2028年くらいまで残っています。

適応(=つかえる病名)が広いので、使用頻度も高い薬です。慢性関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎など。

ライバルはヒュミラ(アッヴィ)、レミケード(ヤンセン)などです。ヒュミラと競合しているとはいえ、慢性関節リウマチは治らず、薬継続で押さえ続ける病気(つまり止められず一生つづける場合が多い)なので売上が大きいです。

Neulasta:ニューラスタ皮下注(分子標的薬剤)

売上を大きく落としています。やはり特許切れだからですね。

Prolia:プラリア(分子標的薬剤)

売上を伸ばし続けています。特許は2022年前後までと、あまり長くありません。

適応は骨粗鬆症で、6か月に1回投与ですみます。骨粗鬆症は高齢化で伸びる分野なのですが、特許の短さがネックです。

Aranesp:アラネスプ(分子標的薬剤)

特許切れ➡バイオシミラー発売による値崩れ・売り上げ低下が報告されています。アメリカ特許の一部が、2023年まで残るのみです。

KYPROLIS:カイプロリス(分子標的薬剤)

売上を伸ばし続けています。特許は適応・地域によって2027~2033まで残っています。病院薬剤師としての直感では、たとえ2027年に一部特許がきれても、全部の疾患に使えるわけではないため、煩雑になるから直ちには置き換わらないと思います。だから2033年まではアメリカで、売れ続けるのではないかと思うんです。

適応は骨粗鬆症ですが、これは6か月に1回の注射でいいという、メリットがあります。また骨粗鬆症とえいば高齢化で激増するので、伸びしろもあると思います。

アムジェン(AMGN)の国別売上

懸念事項

5年10年スパンでみれば年率3%ずつの成長を遂げており、問題ないように見えます。ですがアメリカ1国集中が気がかりですよね。でもアメリカは世界金融の半分が集まる場所な上、アメリカ発の抗がん剤使用方法(レジメンといいます)がとても多い事を考えると、僕は世界がアメリカ治療法を追従すると考えております。日本一国集中ではないので、心配していません。

・・・財政的にはいいのですが、近年アムジェンはこれといった新薬を出しておりません。すでに売ってる薬はまだまだ特許が長く、さらに分子標的薬剤は特許切れしてもすぐ値崩れとはいかないのですが、それでも心配しています。

将来の成長性

2018➡2019は若干売り上げ減ですが、伸びる要素がいくらでもあります。

僕は「高齢化で増える疾患に強い」「分子標的薬剤を開発できる」ことが大きく伸びるキーワードだと考えておりますが、会社自体が「バイオ創薬メーカー(=分子標的薬剤に的を絞っている)」を標ぼうしております。治験中の薬もこれらに的を絞られており、将来性あるんじゃないかなと思っています。販売中の分子標的もこれらに的が絞られており、さらに販売薬の特許もまだまだ長いです。つよい競合薬でも出ない限りは安泰です。

他のページでもつらつらと「分子標的薬剤は有望」と書き続けていますが、それは病院の現場で肌でかんじるからです。例えばこれまで胃がんで「S-1+CDDP療法」という治療方針(レジメンといいます)だった方が、いいレジメンが出てきたからと「S-1+CDDP+T-mab療法」に切り替わっています。このT-mabがトラスツズマブという分子標的薬剤なんですね。こういった「分子標的薬剤レジメンに変わる」例が、僕のいる中小病院ですら数多いのです。そして分子標的にしはじめてから、ステージ4(ステージ1~4で4が一番進行がん)の方の余命・QOLが、改善してるのを肌で感じるんです。

【配当金】

連続増配して短いです。

アムジェン(AMGN)の配当金推移 筆者作成

他のブログでも繰り返していますが、僕は連続増配に拘っています。連続増配株は、S&P500指数に勝利し続けてきたからです。

配当性向は45%程度(1株利益が12.96USDに対して1株配当は5.80USDの為)と、まだまだ連続増配を続ける力があります。

【株価】

【保有数・購入に至る経緯】

僕は薬剤師という職業柄、アムジェンのようなバイオ創薬メーカーが二重の意味(=高齢化での薬使用増・医療の高度化でのバイオ使用増)で伸びる事が解っています。ですが残念ながら軍資金が無きため、あえなく見送っております。アムジェンに限らず、海外の医薬品メーカーはお宝の山だと思っています。

日本ではあまり聞かない社名・アムジェン。でも世界の最先端治療では、なくてはならないメーカーです。

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