よくある悩み

成長力があって、めったに業績の悪化しないディフェンシブ株は、いつになったら安く買えるの?
僕もとても悩んでいました。ですがコツを見つけて、最近では格安で買えるようになりました。格安で買えて安全な方法を、紹介いたします
ディフェンシブ株を、オトクに買う方法はあります!
ディフェンシブ株を割安に買う方法、それは「つられて下がった場合」です。
具体的には、大不況で「株とつくものは何もかも売られている状態」のときです。
その大不況(〇〇ショック)で何もかもさがった例と、業績を示します。
具体例:大不況(〇〇ショック)の時

こんな風に、米国経済はなんどもショックに襲われています。リーマンショックなど最高額と最低額が、2倍も違います。つまり全部の銘柄が半額セール状態でした。みんな「株式なんて、世界経済なんて、もうおしまいだ!」という恐怖心があったからです。赤字の恐怖指数(VIX)も高かったです。
理由:どうして業績いいのに安くなった?
業績がいい=株価上昇。業績悪化=株価低下、のはずですよね。じゃあ業績が維持orむしろ良好なのに、株価が安くなるなんて事はあるのでしょうか?
ありえます。そうなる理由は、以下の理由です。
理由1:インデックス(S&P500など)が売られたから
大不況でお金がなくなれば、ディフェンシブ株は安くなります。
なぜなら、インデックスがバンバン売られるからです。そもそもアメリカ株は、個別株をもつ人よりインデックスで分散させて持つ人が多い。インデックスといえば、あのS&P500指数です。S&P500 指数の投資信託・ETFを売ると、当然S&P500指数の中の優良株も売られてしまいます。
そうすると、ディフェンシブ株は業績いいはずなのに、安くなってしまいます。
理由2:恐怖で「株式おしまいだ!全部売れ!」となったから
大不況で株式なんかおしまいだ、の悲観ムード(恐怖指数VIXが高い時)は何もかも売られるので優良株も格安です。
なぜならVIXが高い=「株式はもうおしまいだ!紙屑になるかもしれないから売ろう!」とパニック状態なのです。(タイトル通りですね・・・)そうすると、当然業績いいディフェンシブ株でも、株と名のつくものはぜんぶ売られます。
具体的にいえば、リーマンショック時の食品株(コカコーラ・ペプシコーラ・ネスレ・ジェイビーエス・タバコ株系など)です。リーマンショックでも業績・売上は落ちませんでしたが(不景気だから断食・不景気だからコーラやタバコ依存止めた・とはならない為)、みんながなんでもかんでも売ってしまい、業績良い割にものすごい割安化していました。
ですから恐怖の時は、ディフェンシブ株が安く買えるのです。
理由3:景気商売者が、急に現金が必要になったから
大不況時は景気商売者が、株と名の付くものをバンバン売るので格安になります。
具体的にいえば大不況となると、景気商売の方々は雇止め・派遣切り・ボーナスカットなどとなります。(景気商売=旅行業、外食産業、風俗、製造業など)。そうすると、たとえば家のローンをボーナスで払う人などはお金が足りなくなります。また子供が居たりすると、自分の給料が激減なのに学費が払えない、などとなります。
結果として、何が何でも株を売ります。業績がいいはずのディフェンシブ株でも、なりふり構わず売るのです。売られる=株価は低下です。
理由4:信用取引で失敗し、急に現金が必要になったから
景気商売の人ばかりではありません。大不況となると、信用取引で10倍取引をした人なんかは、大損を喰らいます。損失も10倍になるからです。
たとえば20万円を元手に、A社株を10倍信用取引をする。当然、A社株は200万円分権利になります。でもこれが暴落して、20万円➡15万円に暴落したとしたら。じっさいの 取引額も200万➡150万に。
50万円のロスですので、元手20万円はパーになって強制終了です。しかも30万円ぶんも、現金納付しないといけません。
・・・じゃあどうやって現金納付するか。仕方なく、手持ちの株を売るのです。しかもなりふり構わず。こうやって業績良い株まで売られていきます。
具体例:業績いいのに安くなってた銘柄例
業績がいいのに、安くなっていた株はいくつもあります。銘柄例を、いくつかあげます。こういう株は市場平均(S&P500指数)よりも落ち込みが小さくて回復も早い。その理由は、好業績だから指名買いされるためです。
ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)
セクターはヘルスケアです。
ヘルスケアセクター内では満遍なく分散した売上なので、ほとんど「ヘルスケアセクターの年率14%の伸び」に近いです。売上商品はどれも「たとえ不況・貧乏でも削れない商品」ばかりなので、業績は悪化しません。2009年1月のリーマンショック底でも、株価は少しおちました。が、業績は前年と変わらずでした。つまりこのときは、割引セールでJNJが買えた、貴重なタイミングだったのです。


プロクター&ギャンブル(PG)
セクターは生活必需品(Consumer Staples)です。
やはり生活必需品セクタ―内で、満遍なく分散した売上です。生活必需品は「不景気でも削れない出費(必需だから)」ですので、不況でも売上は落ちません。それでも株価安かったのは、完全に「つられて売り」されたためです。2009年1月は業績いいのに株価は安い、まさに「優良株の3割引きセール」だったのです!


ユニリーバ(UL)
セクターは生活必需品(Consumer Staples)です。
業績いいのに安くなってた理由、それはP&Gと同様です。
むしろユニリーバ製品は「品質はそこそこなのに、同品質の他社製品より安い」です。つまり不況で売上落ちたら、高級な中小企業ブランド➡安いユニリーバ製品に乗り換える事例すらあります。安いのは大手だからできる、「大量生産」のためです。
そして英国ADRでもあるので、配当金を80%も受け取れるメリットもあります。ただでさえ高配当なので、凄いアドバンテージです。このグラフは配当無でも対等だと、わかるかと思います。配当金込みになると、高配当&英国ADRの為すごいリターンになります。
個人的にですが僕は100株ほど持っています。コロナショックで60万円➡48万円ほどに落ち込みましたが、6月には元値を回復し、過去最高の1株利益と1株配当をもたらしました。


コカ・コーラ(KO)
セクターは生活必需品(Consumer Staples)です。
コカ・コーラの業績はおなじみの、清涼飲料水です。これらは「依存性が高い」特徴があります。悪いたとえですが、ギャンブル依存者が不況だからパチンコやめる、とはなりにくいですよね?コーラなど清涼飲料水も、同様です。

メルク&カンパニー(MRK)
セクターはヘルスケアです。
医療用医薬品の会社なので、薬剤師にしかなじみはないと思います。医療用医薬品は不況でも切れないものなので、業績はあまり落ちません。


業績良いのについで売りされる株の探し方(案)
上記の会社以外にも、「業績いいのについでに売られる株」を捜してみましょう。
そのおすすめ方法は、「S&P500 配当貴族指数」の構成銘柄です。
この指数の構成銘柄は、セクターが「生活必需品」「ヘルスケア」に結構偏っています。つまり大不況でも業績悪化しにくい指数です。そして配当貴族ばかりなので、不況でも業績悪化させません(させまいと頑張ります)。
もしくは、こちらの記事の銘柄も参考に。やっぱり配当族銘柄ばかりで、不景気での業績ダメージがあまりない銘柄ばかりです。

反論への理解:
よく「景気の底で、ディフェンシブ株でなく景気敏感株を買えばいいじゃないか」といわれます。確かにこれらは、ディフェンシブ株よりも下がります。
ですが考えてください。景気敏感株は「本当に業績が悪いから、下がる」のです。安い値段通りに下がった株を買って、それがそのまま倒産して紙切れ、なんてリスクもあります。
また景気敏感株の業種のなかに、「ヘルスケア」「生活必需品」にかなう長期リターンの業種はありません。
ですから、景気の底で買うならディフェンシブ株がオススメなんです。
理解するための勉強
株式投資をされる方は、この2冊を読んで理解してください。一見分厚くて難しそうなのですが、面白いので案外一気に読めますよ。「あぁ~なるほど」って目から鱗になるの、間違いなしです。
株式の本質が、わかりやすく正確に書かれています。続編の「株式投資の未来」を読むまえに、本質理解のために読みましょう。データの数と、分析手法の多さでかなう本はないでしょう。バリュー投資(いい株を安く買う事)を目指す方は、精度を上げる為にも使ってください。
「俺はインデックス投資しかやらない、個別株はいっさい買わない」という方には不要です。ですが「インデックス投資以上のリターンを目指したい」という方には、必須です。
私は「株式と、それ以外資産の成長率」のグラフみて、長期リターンのすさまじい違いを知って衝撃でした。同時に「株は老後30年後のための備えとして、間違っていなかったな」と感じたものです。
「投資家に本当の利益をもたらすのは、会社の急成長ではなく永続である」この一言が、株式で儲ける為の本質そのものです。じゃあどうしてこの一言が言えるのか。膨大なデータ解析から、それをつきとめています。
そして私たち株式投資家のテーマである、「市場平均以上のリターンをもたらす銘柄」の探し方が書かれています。私の投資方法は、この本がベースになっています。難しく考えたり勉強しなくても、この本の法則にしたがえば結果がついてきます。
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