【志望動機】僕が病院薬剤師を目指した理由

その他・雑談

就活・転職活動中の薬学生(薬剤師)のみなさん。

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薬学生・薬剤師

あの人の、病院薬剤師(薬剤部)の志望動機って何なんだろう?

と考える事はないですか?その「志望動機」について

【僕の経歴】
●調剤薬局で5年経験(管理薬剤師も経験済)
●ドラッグストアで3年経験(一人薬剤師も経験)
●漢方相談も経験済
●医薬品卸で3年経験(派遣薬剤師も兼務)
中小病院の薬剤部で3年経験 (←今ココ)

そんな僕が、志望動機について書かせていただきます。これは僕個人的な話ではなくて、病院薬剤師の友達ほとんどが、同一内容でした。

主張:病院薬剤師は一番永くつづく職種だから

病院薬剤師への志望動機は、これが最大です。いまの薬局・ドラッグストア冷遇の情勢をみても、病院だけはつぶせないからです。

なぜつぶせないかというと、世の中の公立病院はほとんど赤字ですが、市民税など大量投入してでも存続させていますよね?同じ様に調剤薬局・ドラッグストアの赤字店に市民税を投入するかというと、しないですよね?税金投入してまで存続させるか否かは、「なくなっては困る存在かどうか」に尽きますよね?

無くなっては困る・存続させる存在だからこそ、病院薬剤部も長く続きうる場所なんですね。

理由:社会に必要とされる・感謝を受けているから

病院薬剤部というのは、(税金投入してでも存続させるくらいの)永続性があります。それは「病院」という存在が、「調剤薬局」「ドラッグストア」「医薬品卸」にくらべてても無くなったら困る存在です。つまり今後も安定する・倒産などのリスクが低い。

無くなったら困るというのは、世間一般の声もそうですし、政策的にもそうです。

【世間一般からのサポート有り】
コロナウイルス時、ライオンズクラブからの「感謝を込めてお弁当の差し入れ」
患者応対時の態度が暖かい

【政策的なサポート有り】
診療報酬改定で、予算増額もいとわない
「新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金」が存在した

具体例:こんな経験あるはずです

世間一般からのサポート

病院薬剤師はその他の職種に比べて、世間一般からサポート(感謝)されます。例えば・・・

コロナウイルス時、ライオンズクラブからの「感謝を込めてお弁当の差し入れ」

コロナウイルスで忙しかった時、地元ライオンズクラブから感謝を受けました。ライオンズクラブとは中小企業社長さんたちの集まりです。

【ライオンズクラブからの感謝の具体例】
●7月20~24のどこかで、昼食のお弁当を、全職員1回分ずつ配ります。希望する日に丸をつけて、当日食堂まで取りに来てください

こういう内容でした。病院っていざって時に感謝されるんだなぁと、思ったものです。

患者応対時の態度が暖かい

調剤薬局に居たときは、あまり患者さんと深く喋る事はできませんでした。それに「なんでもいいから薬早くくれ!」という方が多くて、深く知った上での服薬指導はできませんでした。その理由は1日で35人に次々と調剤・投薬をしていたからですね。

いっぽう病院薬剤部にきてからは、(電子カルテから病名・検査値ふくめ全ての情報を手に入れたうえで)患者さんとじっくり喋れます。それに「来てくれてありがとう」という暖かい態度の方が多くなりました。患者さんが入院して時間を持て余しているのと、こちらも1日35人もいく必要はないからですね。

同じ服薬指導なら「じっくりと」「沢山の情報をもって」「暖かい態度の患者さんに」したいと考えたのです。じっさい病院薬剤部にきて、すべてその通りでした。

政策的なサポート

病院薬剤師は病院に勤めているので、政策的にもサポートを受けています。つまり国が、「無くなったら困るから守ろう」としているのです。その具体的な例です。

診療報酬改定で、予算増額もいとわない

2年に1度の診療報酬改定では、病院という組織は守られています。これは令和2年度(2020年度)の診療報酬改定の概要です。

2020年度診療報酬改定の概要 厚労省HPより引用

・・・いかがでしょうか?診療報酬は「医科+0.53%」「歯科+0.59%」と大きく切り上げなのに対して、「調剤+0.16%」とほとんど上がりません。これは診療報酬改定のたびに、毎回こうなっています。政策的にも病院(医科)にやさしく、調剤薬局に冷たいのです。

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+0.16%って、調剤といえども微増じゃないか!なんで苦しくなるんだ?

よくこういう誤解も受けますが、処方箋枚数増加を加味しても+0.16%にしかならないって事です。具体的にいえば、処方箋1枚当たりの利益はむしろ切り下げられています。つまり同じ事をやっていても、段々儲からなくなっているのです。実際儲かっていないので、調剤薬局チェーンというのは利益率も低い、斜陽産業になってしまいました。(次の記事は薬関係の企業で、いかに調剤薬局が儲からないかわかります)

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僕はそんな調剤薬局側にずっと居たため、「このままでは調剤薬局は危ないのでは?」と感じたものです。と同時に、「病院なら手厚く保護されるから安心では?」と感じました。

「新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金」が存在した

2020年3月に新型コロナウイルスでの混乱は、記憶するところかと思います。その時、医療従事者は感謝されていたことも、覚えていらっしゃるでしょう。

政策的にも(つまり国から)、感謝されました。それが慰労金という形になりました。

ここには、調剤薬局は含まれませんでした。調剤薬局さんも重要な業務かと思うのですが、「患者と接しない」ということで軽視されてしまいました。いざって時に、国は守ってくれないのかと思いました。

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僕が病院薬剤師になったタイミングは・・・

コロナウイルスが流行する前に病院入職しています。ですが、いざって時に感謝され、政策的に守られることは予想できていました。なぜなら前述のとおりで、なくなったら困る場所だからです。その無くなったら困る=守られる場所で働けば、必ず安定すると考えていました。

そして病院薬剤師の志望動機として、最も大きかったのはこういった「社会からの必要性の高さ」だったのです。

業務的な面白さも志望動機

最大の理由ではないのですが、病院ならではの業務の面白さにも、志望動機になりました。実際にこういった症例に係る事もでき、面白かったです。

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プライベート充実も志望動機

最大の理由ではありませんが、プライベートも充実することが、解っていました。

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