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若い社会人の方々。老後の備えはされていますか?自民党の麻生大臣の発言「老後生活するのに、2000万円足りない」。大きな波紋を呼びました。これは文字通りなのですが、じゃあ対策するのは何がいいかと言われたら、僕は「業種安定株に投資」することだと思います(前回記事を参照)。今回は、業種安定株について紹介いたします。
キーワード
業種安定株 製薬株 日用品株 高配当
よくある悩み
対象者:若手で老後が心配な方
若い人の悩み:老後2000万円問題の対策として、業種安定株に投資したいけど選び方が解りません。
業種安定株の安全な選び方
解決策:長期で伸びる業種安定株の選び方を示します。
その①:長期リタ―ンの優れた業種をさがす
長期リターンのすぐれた会社とは、「ヘルスケア(医薬品・医療機器など)」「日用品」「エネルギー」の分野です。
なぜ断定できるかと言うと、ジェレミー・シーゲル博士の統計ではっきりと出ているからです。
セクター | 平均リターン(年%) |
★ヘルスケア | 14.19 |
★生活必需品 | 13.36 |
情報技術 | 11.39 |
△エネルギー | 11.32 |
★一般消費財 | 11.09 |
△金融 | 10.58 |
資本財 | 10.22 |
★電気通信 | 9.63 |
★公共事業 | 9.52 |
△素材 | 8.18 |
業種平均 | 10.85 |
・・・例として「ヘルスケア」「日用品」「エネルギー」がのびる理由を考えましょう。ヘルスケアは人口増加すれば比例して伸びますし、地球全体が高齢化するので医療のニーズは高まります(さらには高額医薬品の急増で、近年もっと伸びています)。エネルギーは人口増加に加え、航空機や車での移動距離が伸びている事から納得ですね(2020年コロナの時は激減しましたが)。
最も伸びがいいからこそ、「ヘルスケア」「日用品」「エネルギー」の株を持つ事が大事なんです。
その②:不景気でも購買意欲が失われないこと
不景気の時でも売れる分野(セクター)といえば、ヘルスケアや日用品です。
なぜなら、生きていくために必要なものだからです。
不景気で売れる例としては、ヘルスケアに属する医薬品。不景気でお金ないから抗がん剤打ち切ろうとか、血圧の薬へらそうとか、なることはありません。不景気でも売れる例としてもう一つ、生活必需品。今月家計が厳しいからシャンプー止めますとはなりません。(安価なものにシフトするかもですが、安価な物は確実に大手の生活必需品会社が作っています。大量生産で安くできるからです)
不景気で売れなくなる例は、金融。不景気でお金がなくなったら、事業凍結とかとなってお金貸しつけが減ります(もしくは銀行が貸し渋り・貸しはがしします)。またエネルギーも不景気で売れなくなります。それは交通費を払えなくなるからですね。こうすると、金融・エネルギーは不景気の時に不安定なセクターだと、考えられると思います。
だから、ヘルスケアや日用品に投資するのがオススメなんです。(長期リタ―ンも上位1・2位だし)
その③:新興企業は避ける
新興企業は長期リターンが出ませんので、無視しましょう。
なぜなら今をときめく新興企業というのは、期待されていて「実力以上に買われている」からです。そうするとPBRという指標が高くなるのです。
このPBRというのはPrice Book-value Ratioの略で、1株の資産価値の何倍の値段がついているかを測るものです。これから伸びる・期待できると思われがちなアマゾン・グーグルのような会社は資産価値以上に買われるので、PBRは1ではなく、150とか(!)なんです。つまり割高。もしこれらが脅かされて、市場の資金が引いていったら・・結果はわかりますよね。逆に昔からあってあまり期待されていないメーシーズ(M)などの会社は、PBRが1をきっています。
だから、新興企業は避けましょう。逆に昔からある、地味であまり期待されていない会社が安全なんです。
具体的な業種安定株
以上の①~③を満たす会社が、ねらい目ということになります。
つまり①長期リターンのいい「ヘルスケア」「生活必需品」「エネルギー」で、
②不景気でも変わらない分野で、
③PBRが高くない会社、ということです。
僕なりにいくつか探してみました。
Company | Ticker | Sector | Industry |
Johnson & Johnson | JNJ | Health Care | Pharmaceuticals |
Medtronic plc | MDT | Health Care | Health Care Equipment & Supplies |
Coca-Cola Company | KO | Consumer Staples | Beverages |
Procter & Gamble Co. | PG | Consumer Staples | Household Products |
Diageo plc | DGE | Consumer Staples | Distillers & Vintners |
Unilever plc | ULVR | Consumer Staples | Household & Personal Products |
皆さんもおなじみの会社かと思います。これらには「配当貴族」という共通点まであります。配当貴族といえば、長期リターンが市場平均に勝る事が、同じくシーゲル博士の研究から明らかになっています。
ユニリーバ・ディアジオはコロナショックのような不景気でも、20%減ですんで元値を回復済みです。そしてやっぱり増配・値上がりしています。これらは「英国ADR株」なので、現地課税をいっさいとられず、うけとり配当金が多くなるメリット付です。
情報の信頼性
この記事を書いている僕は、株式投資歴2年です。ただ株式投資するだけでなく、ヘルスケアに属す医薬品を、病院薬剤師という最前線で触っています。
株式投資を理解するためのオススメの本
株式投資はいますぐ口座開設して、銘柄を選んで行ってもいいです。ですが皆さんなりに、株式の基礎と真実を知ってから行うことをオススメします。
この記事をかくにあたり、投資家の間で「赤本」と呼ばれているバイブルです。この本の凄いところは専門家の予想や感覚論ではなくて、膨大なデータの分析からでた結論なんです。つまり普遍的な株価の変化です。
どうして今をときめくGAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)がオススメできないのか。どのセクターが一番いいのか。今回触れなった分散投資のやり方だとか。それが理論だってせつめいされています。口座開設したら、これを読みながら銘柄を捜してください。
オススメの株式口座
僕はSBI証券、楽天証券を併用しています。
楽天証券のオススメポイント
●投資信託の積立買い付けの時に、楽天ポイントが1%も付きます。
条件:投資信託を、クレジットカード積立で、楽天カードを指定して積み立てる。
実例:クレカ積立は50000円/月までできます。つまり毎月500ポイント(楽天市場で500円分)獲得できるのです。もちろんこのポイントは、そのまま株・投資信託の購入に充てられます。
ちなみに僕は積立NISA枠で33300円、特定口座枠で16700円ずつ積み立てしています。
●エイリス・キャピタルの様な超高配当ETFを、購入できることです(SBIは取り扱いなし)。エイリス・キャピタルは常時8~10%の配当利回りを持っており、さらに開始以来のリターンはS&P500を上回ります!
SBI証券のオススメポイント
●ETFを積立できる事です。
ETFは米国版は神ファンドぞろいです。VIG(米国株で10年以上の増配株のみに分散している)、VOO(S&P500に連動)といった成長力高い&コスト安い(年間0.06%などとタダ同然)神ETFがいっぱいです。これらを選び放題の上、何と自動積立できるのがSBIの凄いところです。何も考えずに高リターンを得たいなら、SBI証券でETF積立が最善ですよ!
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