今回は小型株ETFで、代表的な物を一覧にしました。また大型株・中型株・超小型株とのいろいろな比較(検証)もしました。
このページで解る事
●小型株ETFのリターン推移(10年スパンと21年スパン)
●小型株ETFのショック耐性(=リスク)
●以上を踏まえた、小型株ETFのオススメの買い方
管理人はサイト各所で、市場平均を少しでも上回るための法則を取り上げ、検証し、解説し、また自ら投資して実証してきました。こんな法則群ですね。
【市場平均に勝る伸びをした株の特徴】
長期投資でより確実に・大きく伸ばすなら、抑えたいポイント
①PERの低い株
②研究開発費の低い株
③連続増配の長い株
④古くからあるブランド株
⑤3セクター
⑥高配当株
⑦小型株
※詳しくは、当サイトトップページも参照のこと。ここに法則群を載せている
※全てジェレミーシーゲル著書「株式投資 第4章」に詳しく記載されている
小型株のリターンについて知りたい方・どうして管理人が小型株一覧を作ったのかは、こちらを参照ください。
株の規模(大型・中型・小型・超小型)とETFの一覧
株のだいたいの規模と、どこに対応するかはこちらに記載しました。なおETFティッカーとなりの数値は、年間の維持コスト(%)です。
規模 | 大型株(時価総額1~500位程度) | |||||
指数 | S&P500 | |||||
全体 | グロース | バリュー | ||||
対応ETF | IVV | 0.04 | IVW | 0.18 | IVE | 0.18 |
対応ETF2 | VOO | 0.03 | VOOG | 0.1 | VOOV | 0.1 |
規模 | 中型株(時価総額501~900位程度) | |||||
指数 | S&P MidCap400 | |||||
全体 | グロース | バリュー | ||||
対応ETF | IJH | 0.05 | IJK | 0.17 | IJJ | 0.18 |
対応ETF2 | IVOO | 0.1 | IVOG | 0.15 | IVOV | 0.15 |
規模 | 小型株(時価総額901~1500位程度) | |||||
指数 | S&P SmallCap600 | |||||
全体 | グロース | バリュー | ||||
対応ETF | IJR | 0.06 | IJT | 0.18 | IJS | 0.18 |
対応ETF2 | VIOO | 0.1 | VIOG | 0.15 | VIOV | 0.15 |
規模 | 超小型株(時価総額1001~3000位程度) | |||||
指数 | Russell2000 | |||||
全体 | グロース | バリュー | ||||
対応ETF | IWM | 0.19 | IWO | 0.24 | IWN | 0.24 |
対応ETF2 | VTWO | 0.1 | VTWG | 0.15 | VTWV | 0.15 |
(参考)株の時価総額順位(規模)と、指数の関係
では小型株ETFの種類・立ち位置が解ったところで、そのリターンを検証してみましょう。管理人がわざわざ取り上げ・投資検討すべきといっている意味がわかるはずです。
小型株のリターン一覧(規模別)
小型株がどれだけリターン優れているのか検証します。
【2000年末~2021年7月の全体株】
大型株 | 中型株 | 小型株 | 超小型株 | |
2000~2021リターン | 7.07% | 8.86% | 9.59% | 8.25% |
【2000年末~2021年7月のグロース株】
大型株 | 中型株 | 小型株 | 超小型株 | |
2000~2021リターン | 8.18% | 9.40% | 9.75% | 7.88% |
【2000年末~2021年7月のバリュー株】
大型株 | 中型株 | 小型株 | 超小型株 | |
2000~2021リターン | 5.50% | 8.61% | 9.00% | 8.08% |
この通りです。リターン最良は「IJT(小型株全体のグロース株)」、2位は「IJR(小型株全体のETF)」でした。リターン最悪は「IVE(S&P500指数のバリュー株)」で、ブービーが「IVV(S&P500指数全体)」でした。
じゃあIJRが最良じゃないか・・と思いますが、私はそう思いません。というのは2020年初までずっとIJRが最良で、IJTは2021年の「グロース株全体の割高化」でたまたま値上がりしただけです。そして2021年は管理人は「バブル」だと考えていて(全体PERが38前後と歴史上ない上がり方している)、バブルの時グロースはものすごく伸びるからです(そして歴史的には、バブルはじけると凄く下がります)。
そのため時点の「IJR」が、最良の投資先と判断します。
小型株ETFのショック耐性(=リスク)について
さきほど、「小型株ETFのリターンは安定的に凄い」ということを検証しました。リタ―ンときたら、こんどはリスクを知りたいのでは?
今度は株の規模ごとに、各ショック(リーマンショック・コロナショック)のときの値下がり率・元値回復年数を比較しました。
<全体>
ー | ー | S&P500全体 | S&PMidCap400全体 | S&PSmallCap600全体 | Russell2000全体 | ||||
ー | 対応ETF | IVV | 0.04 | IJH | 0.05 | IJR | 0.06 | IWM | 0.19 |
ー | 対応ETF2 | VOO | 0.03 | IVOO | 0.1 | VIOO | 0.1 | VTWO | 0.1 |
リーマンショック | 前最高値 | 155.13 | 2007/10 | 91.33 | 2007/05 | 36.265 | 2007/05 | 84.27 | 2007/05 |
底値 | 74.21 | 2009/02 | 45.06 | 2009/02 | 17.12 | 2009/02 | 39.15 | 2009/02 | |
下げ幅 | 52.2% | ー | 50.7% | ー | 52.8% | ー | 53.5% | ー | |
元値回復年数 | 4年1ケ月 | 2013/03 | 1年11ケ月 | 2011/01 | 1年11ケ月 | 2011/01 | 2年2ケ月 | 2011/04 | |
コロナショック | 前最高値 | 323.24 | 2020/01 | 205.82 | 2019/12 | 90.31 | 2018/08 | 173.02 | 2018/08 |
底値 | 258.4 | 2020/03 | 143.86 | 2020/03 | 56.11 | 2020/03 | 114.46 | 2020/03 | |
下げ幅 | 20.1% | ー | 30.1% | ー | 37.9% | ー | 33.8% | ー | |
元値回復年数 | 0年4ケ月 | 2020/07 | 0年8ケ月 | 2020/11 | 0年9ケ月 | 2020/12 | 0年8ケ月 | 2020/11 |
<グロース株>
ー | ー | S&P500グロース | S&PMidCap400グロース | S&P SmallCap600グロース | Russell2000グロース | ||||
ー | 対応ETF | IVW | 0.18 | IJK | 0.17 | IJT | 0.18 | IWO | 0.24 |
ー | 対応ETF2 | VOOG | 0.1 | IVOG | 0.15 | VIOG | 0.15 | VTWG | 0.15 |
リーマンショック | 前最高値 | 22.91406 | 2000/08 | 23.43 | 2007/10 | 36.6825 | 2007/10 | 89.45 | 2007/10 |
底値 | 9.75 | 2009/02 | 12.0375 | 2009/02 | 17.795 | 2009/02 | 42.46 | 2009/02 | |
下げ幅 | 57.4% | ー | 48.6% | ー | 51.5% | ー | 52.5% | ー | |
元値回復年数 | 4年8ケ月 | 2013/10 | 1年9ケ月 | 2010/11 | 2年0ケ月 | 2011/02 | 2年0ケ月 | 2011/02 | |
コロナショック | 前最高値 | 49.505 | 2020/01 | 59.5275 | 2019/12 | 104.535 | 2018/08 | 220.33 | 2018/08 |
底値 | 41.2625 | 2020/03 | 44.615 | 2020/03 | 68.93 | 2020/03 | 158.17 | 2020/03 | |
下げ幅 | 16.6% | ー | 25.1% | ー | 34.1% | ー | 28.2% | ー | |
元値回復年数 | 0年2ケ月 | 2020/05 | 0年5ケ月 | 2020/08 | 0年8ケ月 | 2020/11 | 0年5ケ月 | 2020/08 |
<バリュー株>
ー | ー | S&P500バリュー | S&PMidCap400バリュー | S&PSmallCap600バリュー | Russell2000バリュー | ||||
ー | 対応ETF | IVE | 0.18 | IJJ | 0.18 | IJS | 0.18 | IWN | 0.24 |
ー | 対応ETF2 | VOOV | 0.1 | IVOV | 0.15 | VIOV | 0.15 | VTWV | 0.15 |
リーマンショック | 前最高値 | 83.78 | 2007/05 | 48.9375 | 2000/07 | 40.87 | 2007/05 | 84.8 | 2007/05 |
底値 | 34.48 | 2009/02 | 20.61 | 2009/02 | 18.195 | 2009/02 | 36.5 | 2009/02 | |
下げ幅 | 58.8% | ー | 57.9% | ー | 55.5% | ー | 57.0% | ー | |
元値回復年数 | 4年9ケ月 | 2013/11 | 4年1ケ月 | 2013/03 | 3年11ケ月 | 2013/01 | 4年3ケ月 | 2013/05 | |
コロナショック | 前最高値 | 130.09 | 2019/12 | 85.365 | 2019/12 | 86.4 | 2018/08 | 136.87 | 2018/08 |
底値 | 96.25 | 2020/03 | 54.875 | 2020/03 | 49.97 | 2020/03 | 82.03 | 2020/03 | |
下げ幅 | 26.0% | ー | 35.7% | ー | 42.2% | ー | 40.1% | ー | |
元値回復年数 | 0年11ケ月 | 2021/02 | 0年9ケ月 | 2020/12 | 0年10ケ月 | 2021/01 | 0年10ケ月 | 2021/01 |
ショックからの立ち直りの速さは、リーマンショックのときは小型株>中型株>大型株でした。でもコロナショックのときは大型株>中型株>小型株です。
下げ幅に関しては、リーマンショック時はどのグループも50%強下げてて代り映えしませんが(正直誤差の範囲です)、コロナショック時は大型株はダメージが小さく2割減程度、小型株はダメージが大きく4割減くらいですね。つまり小型株は、高値掴みしたらアブナイって事です。リターンが大きいのですが、リスクもある投資法だって事です(もちろんうまく底値で拾えた・高値掴みを避けたとなれば更に物凄いパフォーマンスとなり、とても夢の有る投資法となります)。
圧倒的なリターン・大きいリスクを総合的にみると、やはりIJRが最強のETFと考えてよさそうですね。
最強のETF?:IJRについて
値動きはこうでした。
コツコツと再投資続けることで最終リターンは、S&P500指数にくらべても2倍の金額となりました。近年はS&P500指数の伸び方が大きくなっていますが、そんな近年だけ切り取ってもIJRの伸び方が上回ります。
ショック時の下げ方が大きいですから、高値掴みしたら危険ですね。しかしその後の伸び方もつねに、大型株を凌いでいます。
つまりピークを避けて(具体的には恐怖指数がひくい・PERが高い時がピークです)投資すれば、もしくは積立買いをすれば、その後の高成長は約束される銘柄なんです。※積立買い=分散購入するので、買付単価は安く買えたときに近づく。分散した場合の寄与度は高値掴みであまり買えなかった<安値掴みで沢山買えた、となるからです。
結論:資産をより確実に増やしたい方へ
ここまで管理人は、小型株の成長性・具体的な買い方(高値掴みしたときのダメージ比較)・中型株や大型株との値動きの比較を書きました。
いろいろ検証した結論は、これでした。
【このページの結論】
「小型株ETFであるIJRを、高PERor低恐怖指数時をさけて買え。若しくはつみたて買いをせよ」
参考にした本
【この本で学べる事】
●どうして株が最善の投資先といいきれるのか、実証例・根拠がこれでもかと書かれています。
●その株の中でも、「最大限のリターンを出す法則(当ページ冒頭に記載)」がこれでもかと書かれています。
●この本の法則(リターンをよりよくし・損を絶対しないための法則)を知れば本当に投資すべき会社・分野がわかります。一時の感情論・一般論ではなくありとあらゆる統計・比較によって導き出されています。
最強のETF×最強の証券口座でFIREを早めたい
最強のETF・・・先ほどお見せしたIWM(小型株ばりゅー株ファンド)も候補です。他にも「SPYD」「BRK B」などが最強ETFといえます。
最強の証券口座・・・それはNISA部分では「SBI証券」、NISA以外の部分では「マネックス証券」です。この併用が最強です。
SBI証券
NISA,つみたてNISA枠はSBI証券を使って投資します。小型株ETFは、普通NISA枠でなら購入可能なのでオススメですよ。
【SBI証券の良いところ】
①S&P500連動の投資信託の管理手数料が、日本最安値。
※SBI・V・S&P500という商品で、年0.0938%は最安値です。
②S&P500を上回る投資信託の管理手数料が、断トツの日本最安値
※SBI・V・米国高配当株式という商品で、年0.12%はダントツの安さです。
NISA枠は「無配当高成長株」を買うときにパフォーマンス最大になります(配当するはずの分を自動的に再投資してくれているいから)。無配当高成長といえば、BRKBや「SBI・V・ 米国高配当株式」が最良と思われます。後者はとくにSBI証券でしか買えないので、NISA枠の部分はSBI証券に任せるのが最善となるのです。もちろんNISA枠で、さっきのIJRを買っても問題ありません(IJRは低配当利回り・高成長なのでBRK Bに近い立ち位置です)
マネックス証券
NISA・つみたてNISA以外の部分はこのマネックス証券で投資します。
【マネックス証券のいいところ】
●米国株の取扱数が、ネット証券最多の4100超え(2021年6月現在)
ARCCなどの超高リターンファンドも購入可能(SBIでは不可)
●ネット証券で唯一可能な「配当金自動再投資:通称DRIP」は長期投資になるほど高リターン。
●投資信託は、保有期間中ずっとマネックスポイント0.03%(ひと月ごと)が付き続ける。100万円もってたら300ポイントが毎月、入り続ける計算。
このマネックス独自プログラムである配当金自動再投資、本当にたかが数%とバカにできない位、長期になればなるほど凄い破壊力があるんです。破壊力の凄さはコチラに詳しく書きました。
そんな超高リターンファンドも選び放題・配当金自動再投資までできるマネックスは、こちらから開設できます。
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