オススメ銘柄の選び方は、法則があります
ディフェンシブ株に興味をお持ちの方。よく当たる法則がありますので紹介いたします。それは「ヘルスケアか生活必需品の会社」で、「米国株」で、「配当貴族」であるという法則です。
どうしてこうなるのか?歴史データが証明していますので、詳しく紹介します。
この公式にあてはまる企業名も、列挙いたしました。ぜひ参考にして下さい。
選び方の法則
法則1:ディフェンシブ株の細かな業種を気にする
ディフェンシブ株の業種は、セクター11分類のうちでこれです。
セクター | 平均リターン(年%) | |
★ヘルスケア | Health Care | 14.19 |
★生活必需品 | Consumer Staples | 13.36 |
★電気通信 | Communcation Services | 9.63 |
★公共事業 | Utilities | 9.52 |
これらディフェンシブ株はどれも「大不況でも業績落ちにくい・倒産する確率が低い」という特徴があります。ですが年率での伸び方が、全然違います。ヘルスケア・生活必需品がぶっちぎりの成長率なので、ここを狙うのがオススメです。
法則2:株の国を気にする
株価の伸びがもっともいい国は、どれでしょうか?
●新興国
●全世界
●米国
正解は米国です。成長力は、「米国>全世界>日本>新興国」です。
なんと伸びてそうな新興市場国平均値は、全世界平均にすら歯が立ちません。ですから、「米国に投資する」のがオススメです。
法則3:連続増配を気にする
連続増配25年以上だと、それ以外の株よりも成長性が高く、また利益率もよかったりします(別記事を参照)。
配当貴族であることに、こだわりましょう。
オススメ銘柄(法則1~3を満たす)
つまり「ヘルスケアか生活必需品」で、「米国株」で、「配当貴族」である銘柄がオススメです。
あまりにも膨大なので、セクター(業種)毎に分けさせていただきました。
ヘルスケアでオススメ
Name | Symbol | Sector | Industry | Yrs |
AbbVie | ABBV | Health Care | Pharmaceuticals | 38 |
Johnson & Johnson | JNJ | Health Care | Pharmaceuticals | 58 |
Becton Dickinson & Co. | BDX | Health Care | Health Care Equipment & Supplies | 48 |
Medtronic plc | MDT | Health Care | Health Care Equipment & Supplies | 42 |
Stryker Corp. | SYK | Health Care | Health Care Equipment & Supplies | 27 |
West Pharmaceutical Services | WST | Health Care | Health Care Equipment & Supplies | 27 |
ジョンソン&ジョンソンは、皆さんご存じの株かと思います(個別記事あり)。この会社の凄いところは、「伸び盛りのヘルスケア業種全体に、売上を分散させている」「薬ではニーズ急増の分子標的抗がん剤を開発できる」ということです。そしてなんと、生活必需品分野でも商品を持っています。
アッヴィは薬剤師でもあまり知らない製薬ですが、世界トップ10に入る会社です。(個別記事も参照)世界一売れているヒュミラはこの会社のものです。ヒュミラをはじめ、「分子標的薬剤」にとにかく強く、開発するノウハウを沢山もっています。
メドトロニックは医療機器メーカーとして、世界首位(外部サイト)です。彼らは「ペースメーカー」に独占的に強いです。やはり高齢化・医療高度化でふえるジャンルで勝負しており、今後も伸びると予想されます。
生活必需品(Consumer Staples)でオススメ
Company | Ticker | Sector | Industry | Yrs |
Altria Group Inc. | MO | Consumer Staples | Tobacco | 50 |
Universal Corp. | UVV | Consumer Staples | Tobacco | 48 |
Colgate-Palmolive Co. | CL | Consumer Staples | Household Products | 57 |
Clorox Company | CLX | Consumer Staples | Household Products | 42 |
Kimberly-Clark Corp. | KMB | Consumer Staples | Household Products | 48 |
Procter & Gamble Co. | PG | Consumer Staples | Household Products | 64 |
Archer Daniels Midland | ADM | Consumer Staples | Food Products | 45 |
Hormel Foods Corp. | HRL | Consumer Staples | Food Products | 53 |
Lancaster Colony Corp. | LANC | Consumer Staples | Food Products | 57 |
McCormick & Co. | MKC | Consumer Staples | Food Products | 33 |
Tootsie Roll Industries | TR | Consumer Staples | Food Products | 52 |
Sysco Corp. | SYY | Consumer Staples | Food & Staples Retailing | 50 |
Walgreens Boots Alliance Inc. | WBA | Consumer Staples | Food & Staples Retailing | 44 |
Wal-Mart Inc. | WMT | Consumer Staples | Food & Staples Retailing | 47 |
Brown-Forman Class B | BF-B | Consumer Staples | Beverages | 36 |
Coca-Cola Company | KO | Consumer Staples | Beverages | 58 |
PepsiCo Inc. | PEP | Consumer Staples | Beverages | 47 |
アルトリアグループはたばこ会社です。喫煙人口は世界的に減少傾向なので売り上げも落ちていくとは思います。しかし機関投資家が「投資不適格」とみなして割安化しており、実績の割に株価は低めです。株価が低いのに配当金は多いため、配当金が常時7%を超えています。利益率も40%を超えており、お得感があります。
コカ・コーラは言わずと知れた飲料品メーカーです。新興国での展開で、伸びつつあります。そして高い依存性ゆえ、不況だからお金がないから飲まない、とはなりません。大不況でも落ちにくい安定感があります。
ペプシコーラは飲料品が有名なのですが、最近は総合食料品メーカーへ脱皮しています。もちろん不況で落ち込むような業種では、ありません。
反論への理解:
国としての成長力は米国<新興国のはずだから、新興国の株価指数が伸びていないのに納得できないと思います。確かに新興国は経済成長でGDP伸びていますが、国のGDPと株価指数はあまり比例しません。なぜならその新興国で、米国企業が経済活動するからです。売り方・製品の作り方を知っている米国企業はとても強く、そこで経済活動すれば米国企業の株価指数に貢献するのです。もちろん現地子会社の株式も上昇しますが。
新興国で人口最大のインド。売上額が大きく、売り上げ拡大の著しい自動車産業のシェアはこうです。地場のインド自動車メーカーは、苦戦しています。上位は他国企業なんですね。だから日本・韓国の経済にかなりの割合で貢献します(現地子会社マルチスズキは、インド株式経済にも貢献します)。
マルチ・スズキ | 日本 | 50.70% |
現代自動車 | 韓国 | 16.70% |
マヒンドラ | インド | 7% |
ですから、新興国がそれほど伸びず米国のような先進国が、伸びるのです。
ほかにも生活必需品はP&G(米国)、ユニリーバ(英国)のような会社が、新興国市場を次々と取っています。新薬メーカーも同様です。こうやって先進国株式が、伸びていくのです。
理解するための勉強
株式投資をされる方は、この2冊を読んで理解してください。一見分厚くて難しそうなのですが、面白いので案外一気に読めますよ。「あぁ~なるほど」って目から鱗になるの、間違いなしです。
株式の本質が、わかりやすく正確に書かれています。続編の「株式投資の未来」を読むまえに、本質理解のために読みましょう。データの数と、分析手法の多さでかなう本はないでしょう。バリュー投資(いい株を安く買う事)を目指す方は、精度を上げる為にも使ってください。
「俺はインデックス投資しかやらない、個別株はいっさい買わない」という方には不要です。ですが「インデックス投資以上のリターンを目指したい」という方には、必須です。
私は「株式と、それ以外資産の成長率」のグラフみて、長期リターンのすさまじい違いを知って衝撃でした。同時に「株は老後30年後のための備えとして、間違っていなかったな」と感じたものです。
「投資家に本当の利益をもたらすのは、会社の急成長ではなく永続である」この一言が、株式で儲ける為の本質そのものです。じゃあどうしてこの一言が言えるのか。膨大なデータ解析から、それをつきとめています。
そして私たち株式投資家のテーマである、「市場平均以上のリターンをもたらす銘柄」の探し方が書かれています。私の投資方法は、この本がベースになっています。難しく考えたり勉強しなくても、この本の法則にしたがえば結果がついてきます。
おわりに:
もちろん上記に挙げたすべての会社が、伸びるとは思いません。ですがほかの企業に比べて、期待値は高いと思います。基本的に株式市場というのは伸びていくものですから、これらを1銘柄だけ投資するのでなく、分散投資していくのがオススメです。
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