車中泊で使えるマットを比較します。
どうして車中泊でマットを使うのか?
・・・快適に寝る為に必要だからです。まず車の床が硬いと寝れないので、マットを敷くことで柔らかくします。「私は畳でもねれる」って方、車の鉄製床はそれ以上に硬くて痛くなるので、オススメできません。正直家の畳などの硬さと、質が違います。
つぎに、床の段差を埋める為ですね。車の座席をリクライニングしても、フルフラットにはならず座席の段差ができます。キャプテンシートなどで包み込む感じのシートだと、座席の左右でも隙間になってしまいます。段差の大きい車種の場合、マットで段差吸収しきれないのでマット下に段差うめも使います。
それと、床からくる冷気や熱気を遮るためです。とくにスキー車中泊するときなど、どんな極寒対応寝袋でも床の冷気はツライですよ。寒さ対策として、寝袋だけでなくマットレスも必要となります。
おすすめのマットの使い方はこれです。
管理人がさまざまな車とシチュエーションで車中泊してきて、この形に落ち着いたという形です。
段差埋めについて
マットを敷く前に、マット下にはちゃんと段差解消しておきます。段差うめとしてつかえるのは、折り畳んだマットレスやクッションや座布団、ウレタンのバスマットなどです。
<水平な段差の場合>
何といっても「ウレタンのバスマット」が最良ですね。これはお風呂の床に敷く、あの滑り止め兼クッションのマットです。何でいいかというと、体が沈まないから段差部分が気にならない為、そしてハサミで簡単にカットできるからです。
<斜めの段差の場合(座席リクライニング時)>
ここはスロープクッションが役立ちます。
座席をリクライニングさせたときの、折り畳み部分のあの隙間。きれいに埋めてくれます。3人掛けシートなら、これ2枚をならべて使います。車中泊専用品で探すと高い物が多いので、同じ機能をもつこちらをオススメします。この上にマットをしけば、段差はあまり気にならないはずです。
しかし・・・段差じゃなくて「隙間」(車のシートは倒すとフラットにならない・座席と壁の間の隙間)などはマットでは解消できません。次でそれも検証しました。
隙間埋めについて
マットを敷く前に、マット下にはちゃんと隙間解消しておきます。隙間埋めとして使えるのは、たとえば自分の着替えやバスタオルを袋に入れて、それを隙間に埋め込むことです。そうすると上からマットを敷いた時、デコボコがなくなるので寝心地大幅UPします。100均のヌードクッションなどは安いですが、隙間うめるだけなら十分使えますよ。
ベッドキット使用で大幅改善!(管理人の場合)
隙間埋め・段差うめとも使っていません(夏場は車中泊マットも使いません)。理由は「ベッドキットを使用している」からですね。これで段差はなくフルフラット化していますし、ちょっとした柔らかさがあるので夏の車中泊用マットもつかいません。
このため(隙間埋め・段差うめの手間が無い為)大幅な時短と、(荷物少なくなるので)荷室活用になっています。
マットの種類とおすすめ度について
管理人の使用経験から、使えるマットと使えないマットを紹介します。
低反発マット
値段 | 〇 | 8000円くらい |
収納性 | × | 体積が大きいし、しかも重い。マット収納場所に結構困る |
断熱性 | △ | これ自体は断熱性小さい。銀マットを下に敷けば、真冬でも床の冷気をあまり感じない |
段差解消 | △ | マットが沈み込むぶん、段差に当たる |
・・・低反発マットは車中泊に向かないと思います。かなりの場所食いですし、畳めるわけでもないので収納しにくい。低反発じゃないと寝れないよって方には仕方ないのですが。管理人は昔使用していましたが(前前車モビリオスパイクで)、これのせいで荷室が狭くなってしまい、諦めたものは多数ありました。
(初心者オススメ)高反発6つ折りマット
値段 | ◎ | 6000円くらい |
収納性 | △ | 6つに折り畳めるが、それでもトランクをかなり喰う しかし折り畳んでベルトで括れば、持ち運びや移動はラクに |
断熱性 | △ | 銀マットを下に敷けば、真冬でも床の冷気をあまり感じない |
段差解消 | 〇 | マットが余り沈み込まないので、段差を感じなかった |
・・・収納性が悪い事を除けば、かなりコスパがいい大穴です。しかもこのマットには意外な活用方法があって、それは「マットの屏風使い」です。6つに折れるタイプなので、屏風のごとくマットを立て掛けて目隠しとしても使えるのです。これが結構便利で、トランクで着替えたいとき・授乳したいとき・などに使えます。ちなみにマットの高さはマット横幅そのままの100㎝となりますが、ハコに載せる事でさらに高くできます。
ですのでトランクが広い車をお持ちの方、コスパがすごくいいのでぜひ一枚どうぞ。勿論本来の家での使用も優秀、安いのに無駄になりにくい凄いマットです。
※管理人の場合:前社フリードスパイクで、旅先で授乳するとき使いました。車内トランクルームで授乳するとき、窓は黒ビニル袋をはり、運転席との間はこの6つ折りマットすることで、安心して授乳してもらえました。
(オススメ)エアーマット
値段 | × | 30000円くらい |
収納性 | ◎ | 空気抜きが少々面倒だけど、空気を抜けば小さくなる |
断熱性 | ◎ | R値6は伊達じゃなく、氷点下でも床が冷えにくい |
段差解消 | △ | マットが沈まないが、折れ曲がるので結局段差は感じる |
・・・断熱性は最強です。マット内に空気層があるのは強く、真冬でも床からの冷気をあまり感じないです。なにせ、真冬のテント泊でも寒さを感じない位スゴイ。しかも空気をぬけばマットをかなり小さくできるので、コンパクトさも最強です。スペックは文句なしですね。
しかしネックは値段です。あとはパンクの心配があるとされています(パンクしてパーになったとは聞いたことないですが)。
もしスキー車中泊を繰り返すのであれば、パンクさせない・空気入れる抜く手間が惜しくない方なら、これが最良です。面倒な方は、MOZAMBIQUEの幅広マット(後述)が最良です。
銀マット(アルミ蒸着マット)
・・・単独使用は無理です。ハイキングやピクニックで使うような銀マットですが、これでは段差解消できません。断熱性も「ないよりマシ」程度で、寝てみると解りますが気泡がつぶれて地面とくっつく感じになるので、就寝用マットとしては機能しません。これは高反発マットの下に敷いて、断熱性UPさせるための補助マットと割り切りましょう。また段差解消としても使えます。
(オススメ)サーマレストのアルミ蒸着タイプマット
値段 | △ | サーマレストは7000円×2枚くらい MOZAMBIQUEなら9000円×1枚でOK |
収納性 | 〇 | パタパタ畳むorクルクル巻くとかなり小さくできる。 |
断熱性 | 〇 | R値2程度なので真冬はやや寒い。しかし電気毛布併用で最強に |
段差解消 | 〇 | マットが余り沈み込まないので、多少の段差は吸収され感じなかった |
・・・性能的には中途半端なのですが、管理人が一年中使用するのはこのサーマレストのマット2枚使いです。高すぎない値段、高い収納性、じゅうぶんな断熱性、パンクの心配なし・・・。総合点が高いです。
なおアルミ蒸着マットでも「パタパタ折り畳みタイプ」「クルクル巻きタイプ(上記写真はコッチです)」とありますが、迷ったら折り畳みタイプマットをおすすめします。断熱性は互角なのですが巻くよりも収納に時間がかからずコンパクトになり、収納場所にもより困らないからです。そして意外な役割として折り畳むことで、段差解消としてもつかえるのです。
・・・こちらは断熱性そこそこで、寝心地も家のマットレスよりいい位です。しかし、これ以上に私のオススメするアイテムが次にあります。
※真冬の単独使用は、車内であれば大丈夫。カタログに真冬×と書いてあるのは真冬に外でテントの場合です。管理人は-10℃のウイングヒルズ駐車場で車中泊できましたから。
次に紹介する幅広マットが、車中泊では超・オススメの一枚です。
・・・アルミ蒸着・折り畳み式・かつ横幅も広く120㎝もあります(なので8000円×1枚で済みます)。二人で使えますし、横幅ゆえに隙間からの冷気もシャットアウトしてくれます。管理人は失礼ながらMOZAMBIQUE使用していませんが、レビューをみるかぎり断熱性はTHERMARESTとそん色なく、一年保証付いているように品質もかなりのもののようです。値段も一万円を切ります。厚さ2㎝で独立気泡型(パンクしないウレタンマットタイプ)、そしてアルミ蒸着ありなのはサーマレストのマットと同じなので、床断熱材としても優秀に働いてくれそうです。
もし120㎝幅もないよって場合ですが、勿体ないですがハサミでカットすれば大丈夫です。
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