車中泊を真剣に考えているけど、車中泊って怖いイメージがある。車上荒らしに遭ったとか、一酸化炭素中毒で死亡事故だとか聞くけどコワイものなの?どんな危険性があって、どんな対策をすれば安全な車中泊ができるのか?
こんな悩みにお答えします。
本記事の内容
●エコノミークラス症候群の危険性
車中泊の危険性で気にしたいのが、エコノミークラス症候群です。しかも気が付きにくい危険性です。
なんでかと言うと、車中泊してエコノミークラス症候群を起こして、亡くなる方も多いからです。
実際に熊本地震で車中泊した人々が、相次いでエコノミークラス症候群になっています。熊本地震にかぎらず、その前の東日本大震災でも、中越沖地震でも、「家が無いから仕方なく車中泊した人」は70%にもおよび、少なくない方がエコノミークラス症候群を発症しています。死亡者も出ています。データもでていますので、こちら参考にどうぞ。
じゃあどうしてエコノミークラス症候がおきるのかというと、「長時間同じ体勢でいるから(それで足で血栓ができ、肺などにつまって深刻な症状を起こす)」。これは車がそもそも車中泊仕様じゃないから、寝るには窮屈すぎておこしてるためですね。
それなら同じ体勢でいなければいいので、「4~5分ごとに運動する(寝ている時は無理です)」、「水分を摂る(水分摂りすぎるとトイレ近くなりますが)」、あとは「動きやすい寝返りし易い車内を作る」。おすすめは何といっても「寝返りし易い車内=車中泊仕様の車内にする」ことです。
まずは車内の段差解消です。これだけでもかなり動けるようになるので、寝返りできて危険性が減ります。また本格的に動きやすくするなら、ベッドを車内に作ってしまうのがベストでしょう。
上記にその作り方を載せています。
●一酸化炭素中毒の危険性
車中泊の危険性として、一酸化炭素中毒もあります。しかも一酸化炭素中毒には、自分で気が付けないのです。
どうしてかというと、一酸化炭素は無味無臭だからです。暑さ寒さと違って自分の五感では解りません。
実際例として、一酸化炭素中毒の死亡例はかなり多いです。例えば雪の中の車中泊・スキー車中泊のときなど。こちらにまとめましたが、大抵冬の車中泊での死亡例はこの一酸化炭素中毒だとわかります。
冬に車中泊しないよって方。春夏秋でも起こり得ます。窓を閉め切ってアイドリングしてるだけならいいですが、排気口に落ち葉や土が塞がってしまったらOUTです。そして一酸化炭素が発生しても、無味無臭なそれは私達にはわかりません。一酸化炭素中毒がなくても、静かな夜間にエンジンの轟音響かせるのはマナー違反(他車の安眠妨害)ですから、そういう意味でもダメです。
逆にアイドリングしなければ、車内でコンロ・七輪でも使わない限り一酸化炭素中毒はありえません。火気がないと不便って方、電気毛布や車内電子レンジ・電気ケトルを使えば不便はしないはずです。
●車上荒らしの危険性
また車中泊には、車上荒らしの危険性もあります。
それは、車中泊で寝ている時は無防備で、人がいるから貴重品もちかくにある状態で隙だらけだからですね。泥棒の気持ちになると、そこには貴重品があります、と言われているようなモノです。
じゃあその対策はどうすればいいかというと、沢山すべきことがあります。一言ではいえません。
<対策①:窓はすべてシェードで覆う>
・・・車の窓ガラスは一見暗いですが、夜中に車内がちょっとでも明るいと丸見えになります。暗い駐車場から明るい車内というのは、非常に見えやすいのです。窓スモークではダメで、完全に光を遮るシェードでないと不十分です。おすすめはAIZUのマルチシェードでして、高いけど視界も遮り・断熱もするスグレモノです。※管理人はキャラバン用のものを3万円かけてフルセット揃えています。
※車内カーテンだと見えなくなるし、設営カンタンなのですが、断熱性がありませんので真夏や真冬には使えません。それに光も漏れやすいのは致命的です。その為管理人はカーテン不採用で、市販品のAIZUのマルチシェード使っています。
<対策②:駐車場は目立つ場所>
・・・目立つ場所にとめて大丈夫か、と思いますが逆です。泥棒の気持ちになり犯行のしやすさを考えると、物音立てても周りに聞こえず、障害物があって目立たない端っこが犯行しやすい場所です。だからよく目立って、物音たてたら聞き取りやすい場所がいいです。できれば、目立つうえに「出口まで一直線で行ける=すぐ脱出できる場所」がオススメです。
<対策③:車のカギは全て閉める>
・・・これ夏場に窓開けて扇風機して寝る時、危険です。窓開けて扇風機回すと、虫が入ります。虫対策として網戸すると、今度はセキュリティがダメになります。網戸付けてるってバレバレだと、侵入してくださいと言っているような物です。
そこで網戸使うときは、小さい窓だけにして、ハッチバックはドアストッパーつかって半開き(人が入れない位僅かな隙間だけあけて固定する)にしておくと、セキュリテイ確保したまま空けられます。網戸の使い方・用意しかたはコチラです。
夏の暑さ対策に関してはこちらにまとめました。もちろん安全性を確保した暑さ対策です。
<対策④:運転席にはなにも置かない>
・・・要するに、車上荒らしや強盗に万一近寄られたら、すぐ発車できる状態にしておくのです。もちろんすぐ発車できるように、だれか一人はお酒のまないでおきましょう。
実際管理人も、運転席・助手席には何も置いていません。車中泊するときはアルコール飲みません。出口に一直線でいけるよう泊めています。まだ車上荒らしに遭遇していませんが、いざってときが怖いからですね。
<対策⑤:センサーライトや防犯ブザー>
・・・車上荒らしの気持ちになると、いざ近寄った車がいきなり光ったり、防犯ブザーでブーブー鳴りだしたらびっくりして逃げると思います。あ、この車対策しているから手ごわいな、他の車にしようって思う筈です。
●寒さ(凍死)の危険性
車中泊の危険性として、冬場なら寒さがあります。私的には寒さや凍死そのものよりも、一酸化炭素中毒を気を付けてもらいたいところですが、寒さ対策が不十分だと、一酸化炭素中毒になりやすいです。
どういう事かというと、車内が寒く眠れない➡寒いから窓全部閉め・アイドリングして暖をとる➡一酸化炭素が発生する➡死亡、となるわけです。だから「寒くて寝れない」を解消すればいいです。その寒さ対策を車中泊で、実際に管理人がやっているものをまとめましたのでどうぞ。
●危険性に対処できたら、こんなにも素晴らしい
・・・もし「危険性」にぜんぶ対処できていたら、車中泊はやっぱり素晴らしいです。
東向きの海岸で車中泊すれば、海から上る朝日は本当に綺麗ですよ。スキー場車中泊なら、夜明け前に早起きせずとも、前の方のトイレ傍にだって停められます。ホテルや民宿のチェックイン時間を気にせず、気ままに旅行できます。宿代もかかりません。車の中に居続けるわけだから、車の盗難対策にもなります。災害で家が壊れたって、車に逃げ込めば安全になります。
いざってときの備えにもなるし、旅行の可能性がぐっと広がります。
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