投資をしたいけど迷う方。
ほったらかしで増えてくれる株がいい。不景気でもつぶれない・売上おちない株!
でしたら、「P&G(プロクター&ギャンブル)」はいかがでしょうか?とても安定的です。
だけど、折角大事なお金をつかって投資するなら、知っておきたいですよね?
●投資スタイルは買ったら放置(2人子育てで忙しいから)
●放置したいので、安定株しか買わない・分析しない
●高収入じゃない分、生命保険・学資保険代りに資産が欲しい
●投資・金融が専門外なので、却って初心者の気持ちが解る
の僕が、解説いたします。
【そもそもどんな銘柄?】
社名を知らない方はまずいませんよね。規模を把握したいので、同業種の売上も比較してみましょう。
・・と、せっけん・洗剤業界ではトップの時価総額(医薬品売上TOPではない)にみえます。・・・が、実はジョンソン&ジョンソンが同じくらいの時価総額で、なおかつ生活必需品も売っているので競合しています。もちろん、生活必需品の売上ではP&Gのほうが上ですが。
今度は売上の内訳をみてみます。
・・・生活必需品の会社ですが、12%は畑違いの「ヘルスケア」です。この分野は人口拡大・高齢化で伸びていく分野なので有望です。GROOMING=カミソリやシェービングジェルのことです。
セクター(=業種)11分類でいうと「Consumer Staples(=生活必需品)」ですね。当然景気敏感・ディフェンシブでいえば、ディフェンシブ株にあたります。
本当に安定しているの?
とても安定しています。理由はこうです。
②不景気でも止めない物だから
③実際に配当金が、増え続けているから
④長期リターンのいい「Health Care」業種だから
いっぱいありますね。ひとつひとつ解説していきます。
具体的な理由
①売上地域が分散してるから
これをご覧ください。
売上が世界中に分散していますよね。分散すると、安定するんです。
なぜなら、一カ国で不祥事・被害があって売上低下しても、他の国と地域が補ってくれるからです。
投資家では有名な格言で、「卵を一つのカゴにのせるな。(沢山のカゴに分散させろ)」というのもあります。
ですから「売上分散」というのは、おおきなメリットなんです。
ちなみに、地域別の売上の伸びをみると、この通りです。どの地域でも長期的に伸びています。
②不景気でも止めない物だから
P&G製品は、不景気でも売上は落ちません。
なぜなら主力製品は、
③実際に配当金が、増え続けているから
これをご覧ください。年々、配当金が増え続けている事が解ります。
2020年は配当がまだ2回しかないので悪いようにみえます。黄緑の配当金は、美しい右か上がりですね。じつは1957年以来ずっと、右肩上がりなんです。
売上・利益とも近年伸び悩んでいますが、発行株数を自社株買いで減らし続け居るので、1株利益は伸びているんです。
利益率は15~20%程度で推移。(製薬に比べて参入障壁が低い為)競争が多くなり、医薬品業界の様な超高利益にはなりません。ですが10%を超えているだけで十分です。
④長期リターンのいい「Consumer Staples」業種だから
業種的にも、オススメです。
なぜならConsumer Staples(生活必需品)の業種は、歴史的にも伸びの良かったからです。
具体的な数字をあげます。これは株式分析の権威:ジェレミー・シーゲル博士の統計からわかった、業種別の長期伸び率です。
セクター | 平均リターン(年%) | |
★ヘルスケア | Health Care | 14.19 |
★生活必需品 | Consumer Staples | 13.36 |
情報技術 | Information Technology | 11.39 |
△エネルギー | Energy | 11.32 |
△一般消費財 | Consumer Discretionary | 11.09 |
△金融 | Finacials | 10.58 |
資本財 | Industrials | 10.22 |
★電気通信 | Communcation Services | 9.63 |
★公共事業 | Utilities | 9.52 |
△素材 | Materials | 8.18 |
業種平均 | Average | 10.85 |
どうでしょうか?生活必需品業界は、ヘルスケアについで非常にのびる業界なんです。その業界内で分散できているP&Gは、それだけでも魅力的です。
詳しい売上内容
主要分野の売上と伸びはこうです。
持っているブランドはこうです。
気が付く事があると思います。「どのドラッグストアでも目にする」「価格帯が安いものが多い」という事に。安く作れるのは、マーケットリーダーならではの大量生産によります。安いということは、これ以上節約できず、不景気でも買われるという事です。
BEAUTY:化粧品類
シャンプー・コンディショナーなどのヘアケア用品や、スキンケア用品です。
ブランドでいえば「SK-Ⅱ」「PANTENE」「h&s」ですね。
じつは利益率がよく、その為P&Gも販売増加に力いれています。
GROOMING:
シェービングカミソリと、シェービングジェルなどをさします。
ブランドでいえば「Gillette」、「Gillette Venus」、「BRAUN」ですね。
HEALTH CARE:ヘルスケア
業種違いですが、ヘルスケア分野でも売っています。
歯ブラシや歯磨き粉、サプリメントなどです。
FABRIC & HOME CARE:
洗濯用洗剤・柔軟剤などの洗濯用品、食器洗剤などのホームケア用品です。
ブランドでいえば「ジョイ」「アリエール」「ボールド」「レノア」ですね。
BABY,FEMININE & FAMILY CARE:
赤ちゃんオムツ(パンパース)、大人向けおむつ、生理用品、ペーパータオルなどです。
ブランドでいえば「パンパース」「ウィスパー」などですね。
反論への理解
もう世界中で拡大しきったのだから、伸びる余地あるのかって言われます。
たしかに世界一の売上、裏をかえせば倍々で増える事は考えにくいです。
でも「同じ製品だったら、名の知れたメーカーの商品を買いたい」と思いませんか?P&Gだったら、知らない人はいないので確実に手に取られます。世界一の売上でいろんな分野で売っているので、裏を返せばどこかでコケても他が補ってくれるんです。
倍々ゲームで増えるなどの夢はありませんが、潰れにくく、売上激減する要素も少なく、安定的に配当しつづけてくれる可能性が高いです。「何も考えずに、買ったら放置しておく」のなら、とてもいい選択肢です。
製薬メーカーのほうが成長性がいいじゃないか、とも言われます。
たしかに一番のびるのは製薬業界ですし、同じく不景気でも売上は落ちません。ですが製薬業界は「特許切れ」というリスクがあります。こちらの生活必需品業界は、特許切れリスクはあまりおおきくありません。
同じ高成長業界でも、安定性をとるならP&Gのような「生活必需品業界」がオススメです。
結論:P&Gは利率のいい預金のような物
これがいえます。じつはほぼ同業の「ジョンソン&ジョンソン」でも同じ結論をかきました。だってこける要素が殆どないですからね。
この通り、配当金なしの株価だけで、市場平均のS&P500に互角です。
配当利回りも悪くない3%前後です。配当金込みであれば、市場平均を上回ります。
「買って放置」に向いた、長期投資できる米国企業です。買って放置がどうしていいのか、こちらに紹介いたしました。
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