スキー場での車中泊は、メリットが沢山あるのでやりたくなります。
でも想像つくと思いますが、スキー場車中泊で死亡する事故が毎年のようにあります。とっても楽しくてメリットだらけのスキー場車中泊ですが、死亡リスクはどうしても避けないといけません。
「スキー場 車中泊」で検索すると、自動的に「死亡」というワードがくっ付いてきます。いきなり死亡だなんてなんとも物騒ですが、ご存じの通り死亡リスクが高いのがスキー車中泊なんですね。
ですからスキー車中泊での死因をまず知って、その対策方法を知りましょう。なにより管理人がイチバン恐れている事なので勉強しましたし、対策も管理人が実践してきていることばかりですので、実践者の話ということで参考になるはずです。
スキー場車中泊での死亡理由
・・注目したいのは死因です。どれも、「一酸化炭素中毒」です。「寒さ・凍死」は案外少ないのです。
じゃあ一酸化炭素中毒を防げれば、たいていの死亡リスクはクリアできるわけです。一酸化炭素中毒=密閉した車内での火気使用(若しくは排気ガスが車内に入る)なのです。
つまり、これらは禁止です。
【スキー車中泊での死亡リスク減らすために】
●車内での火気使用は禁止
※例外は起きている時・窓をあけて短時間に限る
●寝ている時のアイドリングは禁止
・・・車内でストーブも、アイドリングでのヒーターも使えないとなると大変寒いですよね。でもそこは大丈夫です、別の寒さ対策があります。
スキー場車中泊を安全にやるコツ
・・・まず断っておきますが、スキー場車中泊はだれでもできるものじゃないです。出来る人はこういう人です。どれかかけている方は、してはいけません。
●車はスタッドレスタイヤ+燃料満タン+(できれば四駆)
●雪道・凍結道で滑らない運転技術
●外気温ー10度の車内で眠れる方
●車を防寒仕様にし、冬用の装備をしている。
●アイドリング絶対禁止
●車内に多めに食材積んである
この具体的なやり方を、いかに示します。
車の装備:スタッドレスタイヤ・燃料満タン
スタッドレスタイヤでないとそもそも雪・氷の上で走れません。たまに都市部のドライバーで「ノーマルタイヤでもゆっくり走れば、滑らない。だから雪山だって行ける」と主張する人間が居ます。・・・はっきり言って無理です。雪山の道路は雪・氷に加え「急傾斜」です。登れませんし、降りる時止まれません。
スキー場アクセス道路(急傾斜なんですコレ)でよく路肩で止まっている車をみかけますが、ノーマル率高いです。高速道路でも最近スタッドレスタイヤ規制が強化されています。例として高鷲スノーパークに向かうとき、東海北陸道白鳥インターをすぎるとサイドのタイヤ検問所に誘導されます(ココ高確率でやってますよ)。そこで一台一台とめられてタイヤチェックされ、OKな車のみ先に進めるのです。また検問を運よくすり抜けても、路肩でスリップして動けなくなってる車も見かけます。せっかく遠い思いしてきたのだから、そんなことで楽しい一日を無駄にしたくないですよね?
燃料満タンも必須です。往復の燃料だけでいいや、なんて考えないでください。燃料があれば車が事故に巻き込まれる・滑って動けなくなるなどしたとき、ガソリンがあれば最悪暖がとれます。車中泊の場合も、寒ければ最悪人のいない場所でアイドリングできます。いざって時命にかかわります(そして雪道は本当にいざって時が高確率です)。
四駆車の方が滑りにくいですので、最初から選んだ方が気持ちラクでしょう(必須ではありません)。理由は前輪2輪が滑っていても、後2輪が地面をつかんで滑らないからです。ただし、一旦滑り出すと二輪駆動も四駆も同じです。管理人は「ホンダ フリードスパイクHV Gジャストセレクション」なので二輪駆動(FF=前輪駆動)ですが、これで厳冬期のめいほうスキー場も、高鷲スノーパークも行けました(がっつりスキーの管理人ですらFFなので、四駆必須ではない)。ただしホワイトピアたかすの帰り道で少しスリップして、怖い想いはしています。
雪道・凍結道で滑らない技術
運転慣れていないとはじめてはツライですよ。コツは「急ハンドル・急な加減速しない」ことですかね。もちろん「急な上り坂・下り坂」での雪道・凍結道ですよ!
外気温ー10度を覚悟して
スキー場の深夜~夜明け前は冷え込みます。どんなに暖かい日でも氷点下、下手したら―20度です。
車の中とはいえ、明け方にもなるとかなり冷えてきます。
これはJAFが行った実験です。外気温ー12.9度というのはたいていのスキー場の最低気温くらいなので、かなり参考になるかと思います。寝袋もなにもないAさんは車内1.8度ですでにギブアップしてしまうのです。ということは、車内が1.8度より上であればなんとか寝られることになります。
車を防寒仕様&冬用の装備をしている。
車を防寒仕様にするというのは、、車内温度ができるだけ下がらない工夫をしているって事です。さっき車内温度が1.8度以上をキープできればなんとかなると言いましたが、車内温度をさげない工夫はこれです。
【メモ:車中泊で、冷気の侵入するところ】
1位:窓(寒さ一番の原因・窓1枚なので薄いから)➡窓を断熱
2位:床(底冷えして寝れない)➡床を断熱
3位:天井やドア(鉄板・内装の間はスカスカ)➡天井・ドアの隙間を断熱(管理人は天井断熱していない)
※結露が凄いので2021年に断熱しました。
たとえば窓断熱する(マルチシェードする)だけで、車内温度はこんなに保温されます。
これは優秀なアイズ社のシェードで、少々高価ですが冬はもちろん夏でも使えます。外気温-5℃での実験なので一概にいえませんが、気温の下がり方がかなり緩くなって、シェードなしにくらべてプラス5度されています。車内の快適な時間が、シェード一つでかなり伸ばせるわけです。
※フロント用・リア用両方が必要ですよ
もちろん、シェード以外にも断熱しましょう。さらに快適化するはずです。
これで寒い➡ちょっとだけアイドリングしてあったまろう➡一酸化炭素中毒の危険性、なんてうっかり事故が減るわけです。
ちなみに管理人も、嫌というほど寒さ対策しています。(子供と2人で車中泊スキーするため、家族を説得するためです。やり尽くしています)
アイドリング絶対禁止
これは前述のとおり、一酸化炭素中毒の防止のためです。
どうしてもアイドリングしたい場合は、「立体駐車場」のある車中泊場所を選びましょう。例えば「ダイナランド」「ウイングヒルズ白鳥リゾート」、関東でいえば「川場スキー場」なんかですね。
詳しい車中泊場所はこちらに載せました。
車内に多めに食材積んである
さっき「燃料満タンに」の項でも述べましたが、いざって時の備えです。管理人はもちろん、車に積む2つのプラスチックBOXの中には食材満タンです。その食材はこんな感じになっています。非常食の代表格・乾パンですが管理人はあまり好きではなくて、むしろα化米などを愛用しています。
管理人おすすめの食材(殆ど非常食の備えと同じ)はこちらです。意外と多くのモノが常備できるんです。ここに前日夜買ったおにぎり・おかず系が加わります。
スキー車中泊を安全にやった実例(管理人実証)
スキー車中泊で、「死亡」しない為の工夫を繰り返し説明してきました。説明ばっかじゃ頭でっかちで信用できないと思うので、管理人が体張って実際にスキー車中泊してきました。なかには子供と2人で、-6℃の中ぐっすり快眠した例すらあります。いくつか紹介します。
スキーに限らない車中泊の危険性リストと対策については、こちらの記事で網羅しています。参考にどうぞ。
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