初めに断ります。僕の主観からスタートした記事なので、気を悪くしないでください。日本の世の中に未だにはびこる、「固定概念の呪い」を書きます。
「〇〇ちゃんのお迎えは、お父さんなんですね!」
「愛妻弁当ですか?」
「白衣ズボンの裾、奥さん直してくれたのね」
「お部屋のピアノ、奥さんや娘さんの為のもの?」
「女の子だから、医者だとかじゃなくて女の子らしい事務さんになってほしい。どこでも働けるから。」
「彼女欲しいのか。一人いるけどあいつは背が高すぎる。君より背が低くて、収入の低い家庭的な子を紹介するよ。」
「結婚したら夫が働いて、奥さんはパートか専業主婦だよね。」
・・・はっきり言います。不愉快極まりない。そんな呪い、神龍に頼んで消し去ってもらいたいです!
【家事・育児は妻と言う決めつけ】
「〇〇ちゃんのお迎えは、お父さんなんですね!」
「愛妻弁当ですか?」「白衣ズボンの裾、奥さん直してくれたのね」
・・・僕の弁当は毎朝自作する上、妻の分まで手作りしています。僕の家では「得意な方が・時間が有る方がやる」ルールですからね。むしろ愛妻弁当ではなく、妻のが「愛夫弁当」なのです。でもどうしてだろう、愛妻弁当とはきいても愛夫弁当とは言わない(それどころかキーボード一発変換もできない)。
先日2月から白衣デザインが変わり、ズボン裾も自分で治すことになりました。でもなぜか皆、裁縫=女性がやると思い込んでいて、奥さん大変だったろうにと言われます。・・・とんでもない。僕が100均の裾上げテープとアイロンを使って、直したのです。
・・・これらはみんな固定概念で、「男は仕事、女は家事育児」という昭和時代の考えが、いまだにはびこっているからですね。それで弁当は、妻が作っていないと「奥さん不器用だ」「旦那さんかわいそう」だなんて言われることもありました。白衣のほつれ・ズボンのすそなおしも妻がやって当たり前、みたいに考えている人が未だに多いです。
違います、僕は自分で食べたいものは指図せず自分で作りたいだけ。そこに妻が便乗して、ついでに同じの作ってと言ってくるだけ。苦痛どころか好きな物を食べられて、快感なのです。裁縫もアイロンと裾直しテープを使って、自分でやります。僕は妻に依存したくない人間なので、自分の好きなように裾を直したいし、妻に迷惑かけたくない。
僕ら夫婦はたまたま共働きで、どちらも働いているからいいのです。でも夫婦で、もし夫がうつ病や職場不適応で働けない人だったらどうでしょうか?
働けない夫が裁縫・料理といった家事・子供の送迎といった育児を担当してもおかしくないはずです。子供の抱っこやパワー系の遊びなど、男親だから向いている遊びも沢山あります。男性が家事育児をやって何が変なのか?
でも今は「男が家事をやっていたらヘンだ」「奥さん働かされて可哀そう」っていう思い込みもあります。専業主婦は認められても、専業主夫はあまり認められないのはおかしいのでは?それどころか職業の記入欄に「専業主婦(夫)」や、下手したら「専業主婦」とだけの選択肢があったりします。未だに書類でも、男女差別を助長しているのです。
子供むけテレビ番組で「おかあさんといっしょ!」があります。でも「おとうさんといっしょ!」はあまり見かけません。公共放送で堂々と、男女差別を助長しているようなものです(NHKさんごめんなさい。もちろん娘も僕も受信料払ってお世話になってますが、タイトルが許せないのです)。
どこが男女平等なのだろうって、憤るばかりです。
【ピアノは男女どちらが弾いてもおかしくない】
「お部屋のピアノ、奥さんか娘さんの物ですか?」
ここでわざわざ取り上げたので、もう察するかと思います。このピアノは僕しか弾きません。そりゃピアノ人口は男<女ですから無理もない思い込みですけどね。
習いたい事アンケートでも、この有様ですね。でも逆にいいます。「ピアノは男が引いた方が絶対的に有利」と。その理由・根拠もあります。
まず、男性の築いた文化だからです。ピアノを開発したクリストフォリは、もちろん男性でした。ピアノ名曲を多数作曲し、ピアノの新境地を開いたフレデリック・ショパンは男性です。彼の名を冠する世界最高峰のピアノコンクール「ショパン・ピアノコンクール」も存在します。ショパン以外でクラシックピアノ曲全体を見渡すと、ことごとく男性作曲家のもので、むしろ女性作家の曲は「乙女の祈り」「ウォータールーの戦い」くらいでしょう。男性文化で育ったのがピアノなのだから、男性の感性・表現力が生きてきます。
そして手の大きさです。ピアノは(ギター・バイオリン・サックスなどと違い)大きさが固定されています。(ギターなどはネックの小さいものを選べば、手が小さくてもハンデになりません)西洋人男性が育てたピアノは、西洋人男性のLサイズの手で弾きやすいものです。日本人女性のS~SSサイズの手では弾きにくいのです。(勿論、仲道郁代さんや西村幸江さんのような、手が小さくても活躍される女性ピアニストもみえます)
じゃあ本当に男性文化なのか。先ほどの「ショパン・ピアノコンクール」の歴代入賞者を見てみます。
ー | 第1位 | 第2位 | 第3位 |
2015 | チョ・ソンジン | シャルル・リシャール=アムラン | ★ケイト・リュウ |
2010 | ★ユリアンナ・アヴデーエワ | ルーカス・ゲニューシャス インゴルフ・ヴンダー | ダニール・トリフォノフ |
2005 | ラファウ・ブレハッチ | なし | イム・ドンヒョク イム・ドンミン |
2000 | ユンディ・リ | イングリッド・フリッター | アレクサンダー・コブリン |
1995 | なし | フィリップ・ジュジアーノ アレクセイ・スルタノフ | ★ガブリエラ・モンテロ |
1990 | なし | ケヴィン・ケナー | 横山幸雄 |
入賞者が全員男性の年が、半分あります。女性入賞者はたったの3人しかいません。ピアノ人口比でくらべると、少ないはずの男性ばかりから入賞者が出ております。ちなみに1985年のブーニン(ロシア)、1980年のダン・タイ・ソン(ベトナム)も男性でした。近年は手が大きくて器用な、アジア男性の圧勝ぶりが目立ちます。日本の男性は手も大きくて向いているはずなのに、なぜか幼少期にやめてしまうので勿体ないです。
女性の皆さん、気を悪くしないでください。でも僕の主観ではなく、歴然としたデータなのです。
【女の子らしい職種ってナニ?】
僕は娘を、専業主婦や事務員や受付にするつもりはありません。むしろ自分ひとりで生きていけるように、しっかり社会に貢献する職種に就かせたいです。
女性が研究職をやってもぜんぜんいいと思っています。(研究所は案外パートナーができやすい場所です、僕が経験済み)女医もアリだと思っています。(医者同士でくっつく事も多い)
でもなぜか年配の方に言ったら(誰かは伏せますが)、「そんな医者になんかしないで。激務だよ。女の子らしい職業に就かせてよ」と言われました。女の子らしい職種って、事務さん・受付・専業主婦とかといった、誰かのサポートですかね?だけど考えてほしい。
まず専業主婦率は右肩下がりでほとんど絶滅危惧種です。
右肩下がりとはいえ、それでも30%も残っているのは驚きですがね(欧米や米国で専業主婦といえば、奇異の目でみられます。殆どいないからです)。それは夫一人では低収入すぎて生活できないのと、家事は進化した家電に奪われているor家事代行サービスでプロが短時間でやってしまう、という状況です。
受付もテレワーク化・受付アンドロイドの進化で解雇されてきています。コピー取り・お茶くみの仕事も同じく淘汰されてきています。
事務さんもレセプトマシンに仕事を奪われています。そうするとより安くなるか、雇ってもらえなくなります。
ハッキリ言ってしまえば、時代が求めていない、世の中の役に立てなくなっているのです。「女の子らしい職種」とやらはこの先安定しないから、先を見据えて世の中の役に立つ職種を目指してほしいのです。
【君より背の低い女性を紹介する】
僕は低身長です。実は妻と殆ど変わりません。結婚式写真でも、まったく目線の同じ夫婦が映っています。
たしかに世の中、男性の平均身長>女性の平均身長です。でも待ってほしい。
とでも言われているようで、不愉快です。
タイトルの言葉は、僕が30歳くらいで婚活しているとき、同僚のオジサン薬剤師が言ったのでした。なんで年配の人は、こんな失礼な言葉を平気で言えるのだろう。僕は蚤のカップルでも全然いいと思ってます。ちなみに世の中の女性の10%は、平均的な男性よりも高身長です。じゃあ蚤のカップルはというと・・・1%強くらいだそうです。これは思い込みのせいだなと思うんです。
【なぜ男は働けの一択なのか】
「結婚したら夫が働いて、奥さんはパートか専業主婦だよね。」
世の中がいまだにこう思い込んでいるし、婚活女性も期待しています。婚活市場での未婚女性の高望みと、実際の高収入男性の少なさは有名なので、あらためて書きません。
でもこの言葉って、危険な言葉ですよね。昭和の高度経済成長期の言葉ですからね。いまの時代、子供の教育費は右肩上がり・物価も右肩上がりなのに給与は横ばいです。おなじ稼ぎ方では、生活できなくなっているのです。危険な思い込みを植え付けて、女性の年収高望みを助長しているようなもの。止めていただきたいです。
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