コロナウイルス(COVID-19)で、2020年3月末~5月末まで休校でしたね。それで起きた問題が、「教育の遅れ」ですよね。僕の子供は未就学児だったので不問ですが、就学されている家庭はごたごたに巻き込まれて、お気の毒だったと思います。
僕は本職・薬剤師で教育専門家ではありません(大学で理科の教職は取りましたが、活用していません)。普通の親として、思っていることがありますので書きます。子供は未来の財産だから、どの子も大切に育ててほしいと日々思っていますから。
公立学校:何でコロナで教育ストップ?
公立学校は、なんでコロナで教育がストップしちゃったんだろって思います。「学校が使えないから勉強できない」は、理由にしてはいけないと思います。
だってコロナになる前から、学校の(殆ど)なかった子供もいたわけです。離島の子供たちは?不登校(本当は不通学と読み替えて欲しい)の子供たちは?この子たちにとって、「学校ありき」ではありませんでした。
もしこの「学校ありきじゃない子たち」に対してオンライン教育などでカリキュラム提供できていたらどうでしょうか。教育がストップしなかったと思います。教育が3か月できなかったから6.5年制にするとか、夏休みを短縮するとか、そんな事にならなかった筈です。だってオンライン教育でその3か月間、教育できていたからです。どうして整備してくれなかったのか、僕は怒りを覚えるんです。
無駄な仕事・徒労
知り合いが教師なのですが、お隣・岐阜県の西濃で公立の教師をしています。コロナショックで学校再開できない時、当然ヒマでした。すると「児童一人ひとりに、家庭訪問や電話をしてこい」と言われたそうです。
家庭訪問したところで、電話したところで、児童への勉強は殆ど進みません。一人ひとり訪問するのだから移動時間はムダだし、できることも限られます。おまけに人と接触避けろと言われているのに、むしろ不要な接触ですよね。一体なんの意味があるのでしょうか、信じられませんが事実です。
こんな旧然体質の所が、公立学校ではまだあると聞きます。無駄な努力・徒労とはこのことですね。それよりも、オンライン教育するなどして、諸外国との教育格差を埋めてほしいと思うのです。
ちゃれんじ(進研ゼミ)の売上増は、学校不信?
ちゃれんじの契約数が激増して、ベネッセ社の利益が大幅に伸びています。(参考サイト)
元々ベネッセ社のちゃれんじといえば、月一回の郵送でテキストが送られれてきて、月1回の各教科のテスト問題もあって、添削もしてくれるサービスでした。僕も小1~高1まで続けさせてもらえました(親には本当に感謝しかないです!)。現在はタブレットを使ったオンライン型の教育を、されているそうですね。凄いです。
だけどコロナ休校で売り上げが伸びたのは、学校不信なんじゃないかと思うんです。だって学校がオンライン教育(タブレット配布・独自の教育サイト作成)をしてくれたら、ちゃれんじ契約しなくても足りていたわけです。もっといえば、元々の離島・不登校の子供たちにしっかり教育できていたら、オンライン教育のノウハウを持っていたはずなんです。
かりに「ちゃれんじ」の様な非・学校教育で学力が補えたとします。でもちゃれんじ、いくら掛かるか知っていますか?2980円(税込)~です。大したことない額かもしれませんが、これをねん出できない家庭も沢山あります。それは、貧困家庭の子供たちです。
【学力はお金と比例する残酷】
(参考サイト)
●父子家庭:22.9%の貧困率、平均収入623.5万円
●母子家庭:51.4%の貧困率、平均収入299.9万円
●ふたり親:5.9%の貧困率、平均収入734.7万円
貧困せんを下回る家庭が母子家庭の、半分以上なんです。この子たちはそのままではちゃれんじも契約できないから、コロナで学校ストップすれば勉強もできません。お金がないと勉強できないんです。親の収入がないと、子供が努力しても報われず、学力が落ちるんです。
ちゃれんじの例をだしましたが、学力は収入に比例する事ははっきりと解っています。
例1:学力テストの成績が収入に比例している
たとえば、中3の国語Aの正答率は年収200万以下で69.1点。年収1500万以上で81.8点。ほかの学年・教科でもはっきりと、高年収=高得点の傾向があります。(内閣府のHPより引用しました)
つぎに、東大生の親の世帯平均年収。1000万円を超えています。ちなみに子を持つ世帯の平均年収は700万円前後ですから、300万円もの差が有ります。1000万円超えは東大生親のみだそうですが、有名大学ほど高収入の親に育てられています。(こちらから引用しました)
例2:お金がないと思考力が低下する
お金が無いと思考力が低下することも、解っています(西村博之さんの記事を参照)。おなじ人でも、お金があるときは思考力が働くことははっきりわかっています。
だから私たちは本当に必要なお金しか使わず、できるだけ底値で買ってお金をためるべきなんです。できれば、投資でお金を増やすのもプラスしましょう。
【オンライン教育を整備してほしい】
僕の実例
僕の実例を出すのですが、自分でいうのもアレですが、中学時代の通知表はほとんど8~10でした(苦手の体育・音楽などは6前後)。でもコミュ障気味で、よく劣等生たちに(失礼な表現ですいません)ジャマされました。
授業中に後ろの席の女子に、こっそり苦手のクモを頭に載せられる。驚いて授業にならなかったです。
放課(他の県では放課後というそうですね)に劣等生に呼び出されて、「お前、勉強できるだけじゃダサイ。勉強以外に悪い事も一緒にできる友達を持て」「いじられろ、ボケろ!」などといわれたり、「そんなの嫌だ」といえば(男2人に)殴られたりもしました。へんな紹介者特典のグッズにむりやり署名されられて、嫌がったら殴られました。来いと言われていったこの子の部屋はたばこ臭くて、アダルトビデオで一杯でした。彼らと係るのが、本当にイヤでした。
授業はわかるから楽しかった。友達もいました。でもそれ以上に劣等生がイヤで、学校行きたくなかったです。不登校になりたかったけど、学校いなかいと勉強できないし、世間体が悪くなるなと思って、重い足取りで中学に皆勤しました。
このとき「勉強はできたてのネット(当時はネット黎明期)か何かで出来ないんだろうか。もしくはちゃれんじの凄い版とかがあれば。そしたら勉強できるから、学校なんか行かなくていいのにな」と思ったものです。
でもこう思ったの、僕一人だけじゃないはずです。こういう人もいるはずです。
➡勉強の場は学校しかないから、学力も落ちる
➡いい大学もいけず、高卒の資格もとれず日雇い労働者
➡お金がないと思考力が低下するので、抜け出せない
実際にいました。それも僕の近所に、まさにこういう人間が。
近所の優等生の実例
僕の近所に、一目おくような秀才がいました。高校の入試成績は学年TOPクラスで、しかも野球も上手な、文武両道を地で行く子でした。
でも彼は、僕以上のコミュ障でした。先輩後輩のしきたりを守れず、誰にでもけんかふっかける子でした。俺は凄いんだって自慢し続けて、友達も離れていきました。孤立したかれは、やがて高校に姿みせなくなりました。確か高校1年の夏くらいでした。
高校は自然と中退し、そのままグレて引きこもりました。暫く引きこもったあと、日雇い労働者になったんだと聞きました。
これだけ聞けば、かわいそうな自業自得だと思うでしょう。でも僕は思うんです。不登校になってしまった彼にこそ、オンライン教育の選択肢がしっかり整備してあれば。彼はきっと伸びていたはずなんです、地頭はよかったから。今頃いい企業に行ったり、医者になったりしてたかもしれません。
オンライン教育の必要性
コロナ自粛中のニュースではよく、小学生・中学生の街角アンケートで「学校がなくて寂しい」「友達に会いたい」「勉強したい」という声が聴かれました。でもなぜか、「学校で嫌な奴にあわなくてうれしい」「勉強は自分でできる」と言う声を聴きませんでした。そんなわけない、不登校が沢山いる世の中なのですから。学校嫌いの子だって街角をあるいて、アンケートに答えているはずです。ニュースにするとき、学校が好きと言う声ばかりを集めたんだろうなと、勘ぐってしまうのです。ちょうどコロナ自粛中にバカ騒ぎする若者ばかり報道して、「若者=不謹慎」のイメージをうえつけたように。
また、勉強したいという声もおかしいです。だってオンライン教育を元々整備できていれば、勉強なんてタブレットでオンライン教育できたはずなんです。
コロナショックが落ち着いても、再度コロナショックは起こりえます。別の新興感染症がまた起きたら、また自粛で公立学校ストップ➡学力低下となるわけです。こんな事でいいのでしょうか?
【オンライン教育がある場所】
予想はつくとおもいますが、日本はオンライン教育で後れをとっています。フィンランドなど、1人1台のパソコン持ち帰りで家で勉強しています。
「ちゃれんじ」などで自主的に勉強するのではなく、ちゃんとそれで進級要件を満たせます。つまりコロナショックで休校中も、学年としては進んでいけるのです。日本にはこういう事例は一部私立学校しかありません。
結論:現状の問題点
●コロナウイルスなどで学校がなくなると、勉強する手段もない
●打開しようにも、貧困すると思考力が落ちて打開できない
➡貧困者はコロナで、ますます学力が落ちてしまう
だから、国や自治体にやってほしい事があります。
●一刻も早く、オンライン教育を整備・それで進級できるようにしてほしい
➡モデルはフィンランドや、フランスの不登校対策を
●生活保護や貧困の世帯に、現金ではなくちゃれんじの契約料負担or学習用タブレットなどの配布整備してほしい(現金だとその日の飲み代などに消える可能性あり)
これで教育格差はマシになるはずです。政治家の方々に貧困出身者が少ないから、こいう声が届きにくいのでしょうが、現実は結構シビアなんです。
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