【予想しにくい景気商売】
2020年といえば、なんの年でしょうか?
東京オリンピックに沸いた年だ!観光客がおおくて、首都圏で宿が取れず大変だった。ホテル代もいつもより高かった!
・・・なんていう人は、いないと思います。
2020年年初は、だれもがオリンピックが開催され、好景気になると予想していました。ホテル代バブルで不動産系は株価上昇、観光客激増で百貨店・タクシー業界・小売店は株価上昇、高級テレビが売れて家電系も株価上昇・・・。こんな青写真の筈でした。
要するに株の指標でいえば、PBRが1.5を超えて財政悪くても、「期待値があるから」と買えたわけですね。とくに観光系の株は。(ホテル・不動産系・旅行会社・外食系など)
でも2020年3月になって、コロナショックが起きました。景気の悪いニュースが飛び交いましたよね。オリンピックは延期(2021年ダメだなら中止)ですし。不要不急の外出を自粛となったから、外食系・観光系・不動産系は大打撃ですね。オリンピック前年だというのに・・・。
もちろん借金・融資してでも続ける所はあります。
2020年はボロボロだけど、2021年は東京オリンピック。いま借金まみれでも、来年取り返しておつりがくるだろう!
と考える所があるからです。
じっさい2020年5月下旬に、緊急事態宣言解除➡自粛はなくなりました。外出もはじまっています。マスクしない人も増えてきました。
でも人々の「コロナ怖い」は消えていません。コロナウイルスのワクチンは未だなくて、世界中にばらまかれています。今後のインバウンド来日数が回復するように思えません。
・・・それにしてもホテルなんかは、オリンピック特需を見越して宿泊料金なんかを釣り上げていましたよね。みんな「こんなの詐欺だ」なんて言っていましたが、まさか6月のいま、それが暴落して倒産危機だなんてだれが思ったでしょうか。
【予想しやすい業界】
ひとことで言えば、「人間がないと生きていけない業界」だと思います。
たとえば「医薬品」「食品」「日用品」「通信」の分野。理由を考えてみましょう。
医薬品
コロナで外出できないから、薬を止めます・・・なんてことにはなりません。いつも28日分もらう血圧・心臓の薬は、長めに56日分にして通院回数を減らすことはあるでしょうが、医薬品の消費は下がりません。もっとも、小児科のコンビニ受診だけは減るでしょうね。消費の減る薬は少なく、肺炎治療薬の売上は伸びます。
食品
コロナで外出できないからといっても、人間食事しないと生きていけません。無駄買いは減るでしょうが、あまり変わらないと思います。
日用品
コロナ蔓延しているからシャンプー買いにいけない、だから水シャンプーにする何てことも、ありません。むしろ感染対策で消毒剤・マスクは沢山ほしい。
通信株
現代人がメール・電話なしで生活はできない。コミュニケーションツールとして必須アイテム。テレワークや巣ごもり消費で、ウェブコンテンツを使うためむしろ売上増加すら見込めます。
「ディフェンシブ株だから、不景気でも安心だ!」と考えがちですが、今回は違います。以下はいわゆる「ディフェンシブ株」の予測です。
業種 | 予測 | 理由 |
医薬品 | ↗ | 受診間隔伸びても薬持ち帰り量は不変、 逆にコロナの治療薬で売上伸びる |
食品 | ➡ | 食事をしないと生きていけない |
日用品 | ➡ | 不景気でも削れない |
電力 | ↘ | オフィス・パチンコ屋の電気消費が激減 |
ガス | ↘ | 屋外でのガス使用はない |
鉄道 | ↓ | 3密なので避けられる、移動自粛する |
通信 | ↗ | 巣籠りでむしろ通信は増える |
「ディフェンシブ」「景気敏感」は気にしない方がいいと思っています。こんなに運命が違いますので。
【オススメする業種】
日用品は一見安定なのですが、参入障壁が低いので怖いんです。「街角で外食屋がテイクアウトと一緒にマスク販売」「シャープのマスク」はコロナ中のニュースになりましたよね?・・・つまり無関係の業種が、いとも簡単に参入できてしまうのです。
※世界最大手クラスにもなると、さすがに価格・品質面で真似できないので安定すると思っています。僕は世界最大手企業のユニリーバ(UL)を100株以上持っています。
でも医薬品は安定します。外食屋が新薬を作りましたとか、店舗独自の独自製剤をつくりましたとか、一切ありませんでしたよね?つまり、医薬品メーカーは他業種から参入するには、参入障壁が高くて入れないんです。
その医薬品メーカーの中でも、さらに参入しにくいのが
「分子標的薬剤のメーカー」
ですよね。僕は安定すると考えて、これらのメーカーを狙っています(若しくは所持しています)。
●小野薬品工業
●持田製薬
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