【配当貴族】ユニリーバ(UL)の分析(ADR)

個別銘柄(生活必需品)

ユニリーバは米国上場企業(ADR)ですが、知らない方はみえないと思います。

セクターでいえば「Comsumer Staples」、つまり生活必需品です。

「1日20億回、誰かがどこかでユニリーバ製品を使っています」とまで言われています。

下記のブランドを保有します。Doveはボディソープ、AXEは男性の整髪料、Knorrはカップスープ、Liptonは紅茶、ドメスト・ジフは台所掃除、など日々使われていると思います。

ユニリーバHPより引用(無加工)

もちろん米国・日本だけではありません。世界中190カ国で展開される企業です。

【売上内訳】

ユニリーバ(UL)の領域別売上

2019年ULの領域別売上(アニュアルレポートP21 より抜粋・筆者加工)

ビューティ用品が最も大きく、しかも成長している分野です。新興市場国のインド・中国・インドネシアでの経済成長で、美容にかけられるお金が増えたことが要因です。

またその推移はこうです。

横ばいですね。2017➡2018は不採算事業の売却でしょう。現に粗利額・利益率はここから大幅に改善しており、16.6%➡19%となっております。売上減は懸念事項ではありません。

ちなみに日本でもおなじみの紅茶のLiptonですが、2020年現在売却を検討しているそうです。その場合、リフレッシュメントの売上減少と、利益率向上が予想されます。それでも十分に分散されているので、あまり心配していません。

ユニリーバ(ULの地域別売上)

2019年ULの地域別売上(アニュアルレポートP95より、筆者加工)

この通り、世界中に分散された国際企業だと解ります。

【将来性】

同じような生活必需品セクター(Comsumer Staples)で、競合他社は「Johnson&Johnson」「Nestle」「Proctor&Gamble」といったところでしょう。連続増配を掲げる会社ばかりで強いですが、彼らに勝る魅力も感じます。

不採算事業を取りやめてくれて、利益事業を注力してくれる姿勢は株主として有難いです。ユニリーバ製品は個人的にも好きです。新興国でもしっかり展開・拡大できています。大きく伸びなくても、手堅いと思います。

【配当】

配当貴族(連続増配25~49年)に属します。

高配当とは書きましたが、2020年5月の株価は52USD。配当金は年間1.80USDで、利回りでいえば3.46%。夢の有る買い物ではありませんが、その出所が底堅い売上であることがポイントです。それに加え、連続増配企業でもありますから、めったな事では減配しません。

また英国のADR(米国預託証券)です。これは配当金・分配金の課税上の利点があります。

<配当金・分配金の課税>
●日本株の1000円配当➡日本への課税約20%のみ
(1000×0.8=800円)
●米国株の1000ドル配当➡米国現地課税10%+日本への課税約20%
(1000×0.9×0.8=720ドル)
●英国ADRの1000ドル配当➡英国現地課税0%+日本への課税約20%
(1000×1×0.8=800ドル)
 (但し僅かにADR管理手数料がかかる)

配当金推移です。

ややこしいのですが、このチャートはドル建て配当金です。ユニリーバはユーロ建ての連続増配を標ぼうしてるので、ユーロ安となった2012年や2015年に、ドル建てでは減配のようにみえます。実際は業績不振で減配だったら、こんな微減ではありません。

診ての通り長期的には増配し続けています。実質1984年(これ以前の配当はない)からの連続増配です。世界を制する規模の会社ですが、新興国シェアも開拓し続けており、売上はまだまだ伸びしろがあります。2020年でも配当性向は60%前後(つまり利益の残り40%は配当に回していない)で、まだまだ増配の余地を残しています。

【長期的な株価の推移】

ユニリーバ(UL)の長期的な株価推移

Yahoo!Finance USで取得➡Excelにて加工

この通り、右肩上がりです。世界中に展開しきっているため最近は伸び悩みますが、株価だけでなく配当金でも、株主還元をしています。ただ人口増加地帯のインド・アフリカでも拡大させてきており、伸びしろはまだまだるように思います。

じゃあその最近のチャートは?と聞かれそうなので。こちらをどうぞ。

【最近の株価(リアルタイム)】

2020年コロナショックでも、20%減で耐える底堅さです。セクターが「食品・生活必需品」だからですね。(RDSBなどの景気敏感株は50%減とかですよ!)たとえ不景気・外出制限であっても人間である以上食事・洗濯・入浴からは逃げられません。

「食品・生活必需品」の様な堅いセクターで、高配当株が沢山あるのが米国株の魅力ですよね(正確には英蘭企業のADRですが)。日本の高配当株といえば、不安定な景気敏感セクターばかりですからね。

僕の取得単価は56.97USDで、100株を、2019年12月(新興国売上でコケて株価低下の瞬間)に購入しています。その直後にコロナショックだなんて、想定していませんでした。ですが高配当です。ディフェンシブ株でただでさえ底堅いのに、更に配当金が補ってくれ、2020年6月にはトータルプラスになっています。(その高配当が、現地課税0%で沢山入ってくるのがうれしい限りです)

購入に踏み切った理由

ユニリーバは地域・領域とも非常に良く分散されています。つまりユニリーバ1銘柄でも、世界中の消費者たちに分散投資できると考えられます。領域が広いと言っても生活必需品ばかりなので、不景気でどれか落ち込むなんてことは、考えにくいです。また個人的に利益率の高い化粧品を伸ばし続けていることに、魅力を感じています。

化粧品領域ブランドのアックスやダヴ、モッズヘアを使いたいかと言われれば、安価な割に高品質なので使いたいです。(リプトン紅茶はそこまで好きではないですが、利率低めの食品セクターなのでね)こういう消費者の感覚からも、魅力を感じるのです。

【どこの証券会社で買えばいい?】

ユニリーバは大手証券会社どこでも、購入可能です。

ですが僕のオススメ証券会社は、「楽天証券」です。株価チャートが見易く、外国株の売買手数料も業界最安値ランクです。

米国株とは関係ありませんが、楽天ポイントを使って投資信託・日本株も購入可能です。

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