影が薄すぎて、絶対ドラマにならなそうだった「薬剤師」、ついにドラマに登場!
でも良くこういわれます。
薬剤師さんって、院外薬局だけじゃね?院内いたっけ?
ちゃんと院内にもいますよ~!何しているか、解りにくいからいないと思われてるんでしょうね。
【オシッコの薬、もう飲んでるぞ!】
薬剤師は「薬の説得に行く」事が多いです。
△△さん。オシッコの薬明日から追加ね。朝食後だけだから、飲んでください。
オシッコの薬、既に他院のやつ使っているよ。同じ薬を増やしてもいいのか?
オシッコの薬は、用量はいくらでも増やしうるよ。それに今回のは「オシッコ量を増やす薬」、他院のは「オシッコの通り道を広げる薬」で全然違うよ
なんだ全然違うな。わかった飲むわ
一口にオシッコの薬と言っても、種類は様々です。でも患者さんは、「オシッコの薬」だけで一括りにする方がみえます。どういうオシッコの薬なのか、理解してもらう必要があります。こういう時内科医は診察などで対応できませんし、薬知識はそこまでありません。だから薬剤師の出番です。
ちなみに
●オシッコ量を増やす薬:利尿剤。オシッコ増える➡血液量が減ることで、心臓の負担が減る。利尿剤量は上限が存在しなく、いくらでも増えうる。
●オシッコの通り道広げる薬:α1A 刺激薬。通り道が広がる➡一気にでるオシッコは増えるが、量は変わらない。
という風で、全く別物です。
【麻薬?アブナイから嫌だ!】
麻薬=犯罪のニオイのする単語だと思います。患者さんもそう考えるので、飲んでくれない、もしくは使わないといけない事に落ち込む場面、に遭遇します。
主治医から「麻薬」を始めようって言われた。痛み収まるらしいけど、そんな犯罪のようなアブナイ物、使わんぞ!
単語がよくないですよね。どうしてアブナイと思うのですか?
止めれなくなる、禁断症状があるって聞くやないか。
止めれない=耽溺性ですね。確かに痛みが出てない人が使うと止めれなくなります。だけど痛む人には、耽溺性はでず、鎮痛効果だけ出るんですよ。
何で耽溺性ってやつが、でないのか?
麻薬導入は、麻薬施行医が処方したものであれば、もちろん犯罪ではありません。耽溺性(止めれなくなること、依存性ともいう)は、処方量(=痛みに対して最適な麻薬量)の500倍くらい使わないと、まず出ません。
所説ありますが、昔大学の先生がいっていた仮説を、紹介いたします。
<仮説>
脳内のオピオイド受容体には、μ受容体、k受容体とあります。
●健常人➡μ受容体=k受容体 でバランスとれている
●がん性疼痛患者➡μ受容体<<k受容体 とアンバランス。ひどい痛みに。
➡麻薬により、μ受容体を刺激し、μ受容体=k受容体のバランスに。
これで鎮痛する。
➡しかしもともとμ受容体=k受容体の人は、バランスくずれ耽溺性に
【コラム:印象に残った薬品名】
ナイキサン(=内木さん。人名かよって思いました)
タココンブ(=タコ+昆布。新しい居酒屋メニューかと)
女神散(=め、女神?)
リリカ錠25㎎(=近所にこんな名前の子が居そう)
<タネ明かし>
●ナイキサン:鎮痛剤です。よく痛風発作のときに、大量にのみます。
●タココンブ:タコ=早い、コンブ=結合する(コンビネーションのコンブ)。手術室で、組織くっつける時使います。1枚1万円とかして高い!
●女神散:にょしんさん、と読む。喘息もちの人に出ます。漢方薬なので証が合うと大変よく効きます。(合わないと効かない、漢方は合わせるのが難しい)
●リリカ錠25㎎:神経痛の優秀な薬です。これじゃないと治らない人が多く、とくに整形外科で頻出します。
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