車中泊で使える車種と就寝人数

スキー

車中泊をやりたいって方は、ベースとなる車種にも注意しましょう。というのはいくらフラットになっても、そもそも狭いから人数が入れないなんて事態もあるからです。

【車中泊するための最低限スペース】
※狭くても寝られる方は気にしなくてOKです。
●天井の高さ100㎝
●車中泊スペースの幅➡50㎝
●車中泊スペースの長さ➡182㎝
 ※男性の平均身長172㎝+10㎝をクリア
 ※子供は身長+10㎝あればOK
●フルフラットで段差が少ない事

・・・この位あれば大人1人が寝れるスペースです。

例えば「ホンダ フリードスパイク」だと車中泊スペースの高さ100㎝×幅102㎝×長さ206㎝確保できるので、大人2人寝られます。トランクテーブルを作ると最大幅50㎝×長さ110㎝程度確保できるので、100㎝までの子供もプラスで寝られます。

例えば「三菱 デリカD:5」だとフルフラットサイズは大きいのですが、凄い段差ができます(隙間埋めの手間と荷物が必要)。こういう大きいスペースあるけどデコボコした車は、このページの例には載せていません。

【大人2人が限界:軽自動車】

スズキ ハスラーで車中泊|フルフラット時の段差やマットなどグッズ紹介 | スタイルワゴン・ドレスアップナビ
MotorFan ホームページより引用

この例はハスラーです。シートを全て倒すとフルフラットにでき、100㎝×長さ200㎝弱のフラット空間ができます。じゃあ2人車中泊できるじゃないか・・・と思いますが無理です。

【ミニバン未満の車種(軽自動車など)ではスキー車中泊無理】
●運転席・助手席までベッドスペースにする=ベッドメイキングが大変
●車内いっぱいに人が寝るので、荷物おくスペースはどこ?
●荷物➡食料品・ウエア・スキー板とブーツ(とストック)・入浴セット
※大人2人だけでも無理。子供つれとなると論外

スキー車中泊にこだわらず、宿泊施設付きのゲレンデを選んだ方がいいです。もしくは買い替え検討でしょう。

では軽自動車最大級の「N-VAN」や「EVERY」などでは?

N-VANだとベッドキット使えば横120㎝×奥行208㎝まで作れ、しかも下に荷室ができます。一見いいのですが、ベッドスペースの高さ的に低いです。しかもベッドスペースにするのに、運転席助手席まで潰しています。ベッドメイキングの手間も半端じゃないでしょう。

EVERYだと本当に軽自動車最大級ですね。幅120㎝×長さ168㎝のスペースが、運転席助手席をいっさい潰さずに作れますし、下に荷室スペースまであります。寝る時に運転席助手席を前までスライドすれば191㎝まで作れます。ベッドメイキングはハスラー・N-VANに比べれば格段に楽です。ですがベッドキット高さ分、ベッドスペースの高さが89㎝以下となります。それにEVERYの様な軽バンは、雪道・悪路の走破性が悪いです(燃費も大変悪く11Km程度です)。

結論をいうと、軽自動車で車中泊するなら現実的に、「軽バン」でないと無理です。「ダイハツ・ハイゼットカーゴ」「ダイハツ・アトレーワゴン」「スズキ・エブリィバン」といった商用車に使われるタイプですね。詳しいやり方は別記事にまとめましたのでご覧ください。

軽自動車で車中泊できるおすすめ車種は?
軽自動車で車中泊したい方、では車中泊スペースをまず考えてください。 車中泊するためのスペース 【車中泊するためのスペース】●大人1人で、縦180㎝×横50㎝×高さ90㎝程度※子供なら小さいスペースでもOK●床はフルフラット、かつ傾斜なし●別...

エブリィバン DA17V ベッドキット・パンチカーペット 両側延長タイプ・エブリイ車中泊 ベットキット・エブリー車中泊マット MGR Customs  - 通販 - PayPayモール
PayPayモールより引用

そうすると、もう候補はミニバンクラスになってきます。

【2人車中泊の車種:Sサイズミニバン】

【2人でスキー車中泊できる車種の例】
●ホンダ フリードスパイク
●ホンダ フリード+
●トヨタ シエンタFUNBASE

このサイズだと大人2人での車中泊が現実的です。ベッドメイキングは簡単で段差うめ・ベッド設営の時間はなく、荷物移動と寝具しくだけでOKです。スキー用品は板やそりを天井・ブーツやその他小物を助手席に置くのが現実的です。

一応工夫してトランクテーブルを付ければ、大人2人+子供1人(身長100㎝以下)まで寝られます。ただかなり窮屈になるし身長100㎝は4歳になれば超えてしまうので、やっぱり夫婦だけ2人が限度でしょう。

フリードスパイク 大人2人+子供1人の図

この図だけ見ると可能そうですね。ですが荷物はどこに置くのでしょうか?荷物置き場は天井収納(わずかしか入らない)か、目いっぱい前までスライドさせた運転席助手席の隙間だけ。あとはルーフキャリアでもつけていないといけないです(盗難リスクあり)。スキー車中泊するとなると、大人2人が限界でしょう。

※管理人はフリードスパイク(ハイブリッド・Gジャストセレクション)で、その居住空間の狭さに後悔しました。

フリードスパイク
モデル何でもOk
乗車人数5人乗り
外寸サイズ長さ4695㎜×幅1695㎜×高さ1990㎜
荷室サイズ長さ2015㎜×幅1400㎜~1010㎜
×高さ1350㎜
立体駐車余裕で殆どOK
※長さ4850㎜×幅1900㎜×高さ2400㎜迄
悪路走破性雪道OK、急坂もOK
※管理人が数々の車中泊旅で実証スミ
燃費ガソリン
15Km/L
維持費1年で
2年ごと車検
(詳しくは後述)
備考ハイブリッドでも燃費あまり変わらず

【3人車中泊の車種:M~Lサイズミニバン】

【3人でスキー車中泊できる車種の例】
●日産 セレナ(マルチベッド)
●日産 NV200バネット(マルチベッド)
●日産 e-NV200バン5人乗り

ミニバンで値段そこそこで広々8人乗りといえばセレナです。が、セレナはフルフラット展開した時に結構デコボコができます。というか他のミニバンも殆ど同じで、やっぱりデコボコします。

唯一ミニバンでデコボコしないのがNV200バネット。フルフラット空間を作れます。

【3人車中泊の車種:バンの最小サイズ】

【3人でスキー車中泊できる車種の例】
●トヨタ ハイエースバン(標準幅・標準ルーフ・ロング)
●日産 キャラバンバン(標準幅・標準ルーフ・ロング)
 ※いずれも最小サイズになります

例:キャラバン(ロング・標準幅・標準ルーフと最小サイズ)をみる

セカンドシートはそのままで荷室のみでも広い
荷室のみなのに大人3人寝れる図

バン車種の車中泊での優秀ポイント
●フルフラット化不要で
●運転席・セカンドシート・ベッドキット一切使わずに
●もちろん二段ベッドにもせずに
●大人3人が寝られるスぺース有り!!
※身長176㎝以下の人間が3人横になるスペース幅50㎝を確保している

注意したいのは「ハイエース バン」「キャラバン バン」などのバンタイプであって、ワゴンタイプではない事です。「ハイエース ワゴン」のようなワゴンだと荷室が狭くなります。

じゃあセカンドシート使ったら何人いけるのか?それは次です。

+工夫というのは、キャラバンバンのセカンドシート使用+ベッドキットで、フルフラット空間を目いっぱいつくる事です。するとこうです。(ハイエース バンでもほぼ同じです)

【4人車中泊の車種:バン最小サイズ+工夫あり】

セカンドシートも倒してベッドスペース化した図

この通り、身長142㎝までの子供であれば横に寝られます。身長142㎝というと11歳0カ月の男の子の平均身長ですね。つまり下の子が小5になるまでは家族4人で、車中泊旅行できることになります。

バンの車中泊での優秀ポイント
●ベッドキット使用&セカンドシート倒しでフルフラット拡張させ
(このサイトが解りやすいです)
●もちろん二段ベッドにもせずに
●大人3人+子供1人が寝られるスぺース有り!!
※身長176㎝以下の人間が3人横になるスペース幅50㎝を確保している

だいたい中学生くらいになると子供は親を離れていくものなので、一人は子供分の就寝スペースでいいんじゃないでしょうか?

ベッドキットを使用すると、高さを40㎝くらい使います。だから荷室高1325mm-キット400mmで925mmの居住空間。男性でもギリギリあぐらかけます。その下には広大な荷室スペースがあるし、運転席助手席は使ってないので荷物置き場にも困りません。

この様にバン最小サイズであれば家族4人でスキー車中泊も、可能でしょう。というか最低限の大きさかと思います。

【車種別の大きさ~意外とバンは小さい?】

【バンだと大きすぎて運転しにくい?】
●そんなことはないです。実は日産セレナと同格~やや小さいくらいです。
●大きく見えるのはその箱状の見た目と、荷室があまりに広いからです。
●運転席が高いところ(タイヤの真上)にあるので、却って周り見易いそうです。

<日産セレナのサイズ>

日産:セレナ 車体寸法
日産セレナ 横から見た図
日産:セレナ 車体寸法
日産セレナ(標準幅タイプ) 上から見た図

<日産キャラバンバン(ロング・標準幅・標準ルーフ)>

日産:NV350キャラバン [ NV350CARAVAN ] ビジネスセダン/バン | スペック | 車体寸法
日産キャラバンバン 横から見た図
日産キャラバンバン 上から見た図

・・・この通り、キャラバンの方が車高150㎜高いのみ。つまり最小サイズのセレナ=最小サイズのキャラバンなのです。そして最小サイズのキャラバンは、何と5ナンバーサイズに収まっています。

キャラバンバン最小サイズ
(ロング・標準幅・標準ルーフ)
モデルDX、VX、プレミアムGXいずれも
「ディーゼル」かつ「4WD」
が存在する。
乗車人数DX、VXで6人乗り
プレミアムGXで5人乗り
(コンソルボックスが1席つぶしてる為)
外寸サイズ長さ4695㎜×幅1695㎜×高さ1990㎜
荷室サイズ長さ3050㎜×幅1525㎜×高さ1350㎜
立体駐車殆どOK
※長さ4850㎜×幅1900㎜×高さ2400㎜位
悪路走破性雪道OK、急坂もOK
燃費ディーゼル
10.2Km/L
維持費1年で
毎年車検
(詳しくは後述)
備考ディーゼルターボなので牽引力も強い
キャンプトレーラーも余裕で曳ける

【4人~5人車中泊の車種:ハイエースバン・ミドルルーフ】

先ほどの最小サイズのバンでなく、もう少し大きいランクです。特徴は「ほとんどのスキー場立体駐車場OK」であることです。本当にぎりぎり一杯の大きさになります。

ワイドになることで、3人は余裕です。4人縦で寝て、車中泊旅を続けてらっしゃる方(車中泊旅で有名なとうちゃんはテンネンパーマさん家族です)もみえる位です。

この車種のポイントは、セカンドシートをいっさいつぶさずに4人寝られる事で(さっきのキャラバン最小サイズはセカンドシートつぶすので手間かかる)、ベッドメイキングがとても楽になります。もし車中泊で連泊したいなんて方は、ベッドメイキングがラクでスペースも広く、しかも二段ベッド(5人目も車中泊可能)に拡張し易い「ハイエース ミドルルーフ」がおすすめです。

161㎝以下なら横向きに4人も可能

ハイエース
(ミドルルーフ)
モデル「4WD」はガソリンのみ
ディーゼルはFRなので雪道無理
乗車人数5人乗り
(コンソルボックスが1席つぶしてる為)
外寸サイズ長さ4840㎜×幅1815㎜×高さ2105㎜
荷室サイズ長さ3000㎜×幅1705㎜×高さ1390㎜
立体駐車殆どOK
※長さ4850㎜×幅1900㎜×高さ2400㎜位
悪路走破性雪道OK、急坂もOK
燃費ガソリン
7.5Km/L
維持費1年で
毎年車検
(詳しくは後述)
備考キャンプトレーラーも有る程度曳ける

燃費の悪いガソリンモデルしかないです。また車体重量も重く、維持費もかかってきます。日産キャラバンには同サイズの設定ありません。

【4人~6人車中泊の車種:バン最大サイズ】

【4人~6人でスキー車中泊できる車種の例】
●トヨタ ハイエースバン(スーパーロング)
●日産 キャラバンバン(ワイド・スーパーロング)
 ※いずれも最大サイズになります

最大サイズにすると本当に大きくなります。

インテリア】NV350キャラバンバンDXスーパーロングワイドボディ|NEEDSBOX トランスポーター製作・販売専門店ニーズ札幌  [ハイエースパーツ]|do-blog(ドゥブログ)

ベッドでいうと「クイーンサイズロング(幅160㎝×縦205㎝)」が常時設置しっぱなしにできます。ベッドメイキングに時間がかかりません。これだけでもスゴイのですが、高さが164㎝もあるのでほぼ立って着替えできますし、二段ベッド作っても余裕です。どんな長いスキー板でも収納できます。

しかしその大きさ故、「運転しにくい(狭い道は諦める)」「維持費が高い」「立体駐車場が使えない」「燃費悪くフル給油での航続距離短い」「屋根の汚れが取れない」などのデメリットも多数です。そでかすぎて「日常のちょっとした買い出し」などに使いにくいです。またスーパーロングは完全に商用車むけなので乗り心地の悪いモデルしかありません。

キャラバン
(スーパーロング・ワイド・ハイルーフ)
モデルDXモデルしかない
ディーゼル4WDあり
乗車人数6人~9人乗り
外寸サイズ長さ5230㎜×幅1815㎜×高さ2285㎜
荷室サイズ長さ3395㎜×幅1730㎜×高さ1640㎜
立体駐車諦めて下さい
※長さ4850㎜×幅1900㎜×高さ2400㎜位
悪路走破性雪道OK、急坂もOK
燃費ディーゼル
8.5Km/L
維持費1年で
毎年車検
(詳しくは後述)
備考ディーゼルターボなので牽引力も強い
キャンプトレーラーも余裕で曳ける

車種ごとの維持費・燃費

こちらに記載しました。キャラバンの大きさとナンバー、キャンピングカー改造した時もふくめて比較しましたので宜しければどうぞ。

車中泊車の維持費を比較する
車中泊できる車=でっかくて維持費高そう。いわゆる普通車よりも維持費が高くなるのなら、諦めようかな・・・。安い車なんてないし・・・。 私もそんな先入観持っていました。でも調べれば調べる程、高いなんてことはないです。車種によってはむしろ、4人寝...

迷ったら「4ナンバーキャラバン(ディーゼル4WD)」と言い切れます。

バランスの良い車中泊車種(独断)

管理人的に、バランスのいい車中泊車を考えてみます。いくら車中泊性能が良くても、維持費高くて普段使いしにくいとなると、夫や妻を説得できないと思います。普段使いも兼ねるとすると

【バランスのいい車中泊車】
●ミニバン並みに普段使いしやすい
●維持費がミニバン並み~以下
●6人で乗れる(夫婦+子供2人+祖父母)
●最低でも大人2人+子供2人が寝れる

以上から考えると、迷った時おすすめの車種は「キャラバンバン最小サイズ ディーゼル4WD」です。これだとヘタなミニバンと同程度~小さいし、燃費に至っては勝ります。さらに商用車なので維持費は安く抑えられます。それでいて大人2人+子供2人が寝泊まりできる広々空間を兼ね備えます。二段ベッドを作りやすいのは、キャラバンにしかない「ユーティリティナット」が存在するからです。

最小サイズでも2段ベッド可能

※もちろんハイエース最小サイズでも悪くないのですがあちらはフルタイム4WDなので、4WDの要らない夏でも燃費の悪い4WDで走る羽目になります。荷室サイズも若干小さい。2,8Lディーゼルターボなので維持費もキャラバンより高い。キャラバンにあるユーティリティナットがないのでDIYしにくい。さらには、ハイエース専門の窃盗団が存在するほど盗難リスクがでかいです。セキュリティをお金かけて厳重にするくらいなら、窃盗団が見向きもしないキャラバンを最初から選ぶべきだと思われます。

このページをかいたキッカケ

他サイトをみていると「フルフラットにしやすいから、車中泊しやすい車種」などと書かれているからです。でも車中泊可能人数は?人だけじゃなく大量の荷物はどうするの?それでスキー場に行けるの?実際にそれで車中泊した体験談は?ベッドメイキングに時間かかりすぎたら(時間の節約で車中泊するはずなのに)本末転倒だよね?など解らない事だらけだったのです。

実際管理人はあるサイトで「フリードスパイクはフルフラットにしやすい、文句なしの車中泊車だ」とかかれていて購入の決め手になりました。ですが結婚し、子供ができ、じゃあ家族みんなで車中泊だとなっても、狭すぎてできない。おそらく「そのサイトの車中泊しやすさ」とは、一人二人での車中泊を想定して、書かれたサイトだと思うのです。

だから車種ごとに、車中泊できる人数が解るサイトがあったらいいなと思って、書かせていただきました。

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