中外製薬ときくと、一般知名度はあまりないと思います。日本の製薬会社のトップ5にも入らない会社だし、一般向け医薬品をあまり扱っていないからです。
効率よく稼げてるか?(営業利益率・研究開発費)
営業利益率・研究開発比率をみてみます。
<営業利益率が安定的に高い=メリット>
営業利益率は年々上昇し続けて、現在40%で、この数字は大変優秀です。大手製薬企業で、安定的に40%を超すのはノボノルディスクの43%くらいで、あとはロシュの35%が目立つくらいですから。
営業利益率が高いといっても、たまたま研究開発や工場拡張などのコストが少ない年だった、ではダメです。しかし中外製薬は安定的に高く、しかも年々利益率が向上しているのでOKです。中外製薬の製品が独自性があって、他社に中々マネできない内容だという事です。じゃあいかに独自性があって、他社がまねできないのか、それは製品のページで説明します。
<研究開発比率が安定的に低い=メリット>
意外に思うでしょうが、研究開発費は低いほど将来のリターンが高まります。
(研究開発費=資産を喰う豚とまで言われていますが実際その通りです。リターンのいい会社ほど開発費が低い事が解っています)
この点でも中外製薬はメリットでして、年々開発比率が下がり続けています。
商品・製品の独自性はあるか?
独自性ばっちりです。製品が非常に参入障壁の高い製薬系・その中でも高度技術のいる「分子標的薬剤」ばかりだからです。
主要薬の売上内訳です。ここから言えることはこうです。
主要薬は分子標的薬 | 先発の分子標的なので、特許切れまでは安泰 分子標的は高利益率となる |
アクテムラが主力 | 自前開発(ロシュ製品でない)のため高収益 しかもコロナ適応取得で増大 |
伸び盛りの薬は テセントリク・ パージェタ | どちらも唯一無二の乳癌治療薬 特許も長い |
主力がほぼ分子標的薬剤であり、「タミフルの会社」のイメージは完全に誤りとなりました。敢えて言うなら「アクテムラの会社」でして、それだけで売上の1/3程度を占めます。
アクテムラの売上躍進は理由があります。それは「コロナ重症患者への適応取得」です(日本ではまだ、米国FDAは緊急許可すみ)。
・・・別のメリットもあります。それは上記表にはまだないですが、「ロナプリーブ」を2021年に発売開始したことです。このロナプリーブが凄い薬なので、新薬ですがここで取り上げます。
【ロナプリーブのポイント】
●コロナ感染症の「抗体カクテル療法」のための薬
●感染7日目までの、軽症~中等症患者に使用する(世界初・唯一!)
●現在治験薬扱いで発注しずらいがそれでも、現場で使用急増している。
➡治験薬扱いが外れた場合、さらなる売上増加を見込める
もちろん中外製薬以外でも、軽症~中等症の治療薬を開発していると思います。しかしワクチン競争を見ての通り、最初期に発売できたファイザー(正確にはビオンテック社)、モデルナのワクチンがリードしています。ですから同じように、最初期に発売できたロナプリーブが優位と考えてよいでしょう。
割安であるか?(PERや配当利回り)
<PER:割高>
PERは高く、現在32を超え現在割高グロース株状態です。一般知名度は低いのですが、すでに買う人は買っているという事です。
<配当利回り>
これも低めです。2021年8月現在で配当利回りは1.4%程度です。これは近年配当金は微増だけど、株価が大幅に伸びてきたからです。
・・・このため割安性・高配当でみると中外は、あまり魅力のない会社となります。管理人は割安でない株は基本的に無視する為、本当だったらここで記事として取り上げることのない株でした。
総合的に見て
管理人は2021年8月20日、中外を4300円×100株=43万円を投資しています。
この時点でPER32倍、配当利回り1.4%と割安性はボロボロだったのですが、補って有り余る位の買い材料があると感じたからです。それがアクテムラの躍進・テセントリクやパージェタやロナプリーブの使用増を肌で感じられ(管理人は抗がん剤や感染症薬の管理担当なので!
)、研究開発費の安定的な低下傾向もあったことが決め手でした。
100株買いは怖いですが、マネックス証券を使って1株単位で買えますのでオススメですよ!
※余談ですが管理人はマネックスの1株買いで、トヨタも買いました
今から投資開始なら、口座をこう使い分けます
管理人は現在メイン証券は楽天証券です(愛用しています)。が、今から投資スタートするならSBI証券×マネックス証券の2口座使いをします。(ちなみに管理人は3社とも口座所持し、全部に金融商品もっています。SBIはシーゲル理論知る前の状態なのでボロボロですが)
SBI証券
NISA,つみたてNISA枠はSBI証券を使って投資します。
【SBI証券の良いところ】
①S&P500連動の投資信託の管理手数料が、日本最安値。
※SBI・V・S&P500という商品で、年0.0938%は最安値です。
②S&P500を上回る投資信託の管理手数料が、断トツの日本最安値
※SBI・V・米国高配当株式という商品で、年0.12%はダントツの安さです。
マネックス証券
NISA・つみたてNISA以外の部分はこのマネックス証券で投資します。もちろん日本株はこちらで購入します。
【マネックス証券のいいところ】
●米国株の取扱数が、ネット証券最多の4100超え(2021年6月現在)
ARCCなどの超高リターンファンドも購入可能(SBIでは不可)
●ネット証券で唯一可能な「配当金自動再投資:通称DRIP」は長期投資になるほど高リターン。
●投資信託は、保有期間中ずっとマネックスポイント0.03%(ひと月ごと)が付き続ける。100万円もってたら300ポイントが毎月、入り続ける計算。
●1株単位で購入可能・しかも手数料無料。中外製薬(株価4300円)やトヨタ(株価9200円)も1万円未満から保持可能
このマネックス独自プログラムである配当金自動再投資、本当にたかが数%とバカにできない位、長期になればなるほど凄い破壊力があるんです。破壊力の凄さはコチラに詳しく書きました。
マネックスを日本株で選ぶ理由、それは「1株単位での購入(ワン株)」が手数料無料でできる、唯一の会社だからです!!
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