ベランダで何か育てたいのだけどいつも枯らしたり・実がつかなかったりして失敗する。初心者の私でも育てやすい野菜ってありますか?
ベランダで育てる利点・欠点とは(家庭菜園をはじめて解ったベランダの意外なメリットとは?)
ベランダで野菜を育てるメリット・デメリットはこんな感じでしょうか?
<ベランダ菜園のメリット>
●雨・泥はねが植物にかからない
>ベランダは屋根が付いているから、雨が直接あたりません。雨がかかると病気する植物って結構多いです(例:トマト・すいか・ラベンダー・みかん系・・・)。つまり最初から雨除けハウスをしている状態なので、わざわざ雨除けハウスを買わなくていいのです。だから雨除けしないといけないモノは、ベランダ菜園向きなのです。
●風通しがよく植物が病気しにくい
>ベランダは風が吹き抜ける構造ゆえ、蒸れて病気することが少ないです。どんな植物も枝が込み合うと中が虫の温床になったり、病気が発生するとすぐ広がったりしてしまいます。でもベランダは高い場所なので遮る植え込みなどない分風が通ることになり、その分湿気がこもらず病気しにくいです。
●夏は直射日光少なく・冬は直射日光が当たる
>ベランダの屋根は日本家屋でいう「ひさし」の役割があります。つまり、真夏の真上からの日差しは遮り・真冬の低い角度からの日差しは受け入れます。
つまりベランダの植物は、真夏の強烈な日差しはあまりうけず、真冬は光を浴びる事ができます。
もちろん直射日光が好きな植物(トウモロコシ・トマト・スイカなど)はベランダの奥でなく、手前ギリギリにして光を当ててください。直射日光の苦手なほうれん草・イチゴや高温に弱いラベンダー・ミントなどは、ベランダ奥に配置します。
●害獣の悩みゼロ
>当たり前ですが、ベランダには害獣がいません(鹿・いのしし・猿・アライグマ・アナグマなど)。つまり最初から強力な電気柵・フェンスをしているのと同じなのです。
●ナメクジも虫も少ない
>ベランダにはナメクジが来ません。また雑草も無いので、虫もあまり来ません。つまり最初からナメクジ除け・虫よけネットを設置しているようなものです。
●雑草の悩みも少ない
>ベランダに害虫が少ないのと同じ理由ですが、雑草の種も土もない為、雑草が生えません。露地栽培で問題になる草刈り・草むしりの労力さえもかからないので楽です。
<デメリット>
●ベランダ故に重たいものは置けない(=荷重制限がある)
>ベランダは地面と違って重さ制限があります。むやみに重たい物を置くとベランダ崩落の危険があります。実際にベランダにおける重さは決まっています。具体的には、ベランダ全体で1㎡あたり60Kgまで、最も重い場所でも1㎡あたり180Kgまで。(詳しくはコチラに書きました)
>>対策:ベランダではなるべく軽い物を使います。土ではなくアクアフォームを使います。アクアフォームはとても軽いのでベランダ向きで、それだけでなく土よりも水をたくさん保持でき、さらに土と違って風通しもいいため根腐れしません。
・・・という風に、アクアフォームを使えば耐荷重問題をクリアできるばかりか、生育良好になり一石二鳥なのです。
●とにかく狭い
>ベランダはたいてい、幅90~130㎝位と狭いです。しかも消防法で「避難通路」としての働きも有るのでその130㎝をフルには使えませんし、洗濯ものをベランダに干す場合もやっぱりそのスペースが必要です。つまりさらに狭くなります。
>>対策:幅を目いっぱい使うのではなく、野菜を縦に伸ばします。日差しが良く当たるので元気にもなりますよ。また狭いスペースで沢山採れる作物をつくればいいです(ミニトマト・いちご・すいか空中栽培など)
●雨が当たらないので人力の水やり必須
>ベランダは当然やねがあるので、雨が当たりません。さきのメリットの「雨が当たらないから病気しにくい」「泥はねで病気しにくい」と表裏一体のデメリットです。
>>対策:毎朝水やりします。なぜ朝かというと、植物の光合成は殆ど午前中だからなんです。それと昼間の高温で乾くので、カビも発生しにくいからです。
●ベランダは高温・低温になりやすい
>ベランダは外気温40℃の昼間は真夏50℃とかになるし、冬は氷点下になります。それはベランダはコンクリートor 鉄骨でできているし、地面が無いので熱しやすく冷めやすいからなんですね。そのため気温差対策が必要になります。
>>対策:プランターをベランダに直接おかないで、何かを挟みます。管理人はプランターの下に「スタイロフォーム」を敷いています。これが結構抜群でした。また温度変化しやすい小さいプランターはあまり使わないで、比較的大きいサイズである650型のクイーンプランターばかり使っています。それと、プランターを「2段式ミニ温室」にセットして、上の段におけばベランダと触れないので温度変化が和らぎます。
ベランダ菜園にむくオススメ野菜は(ベランダの利点が生きる植物はこれです!)
上記のベランダの利点を可能な限り活かすと、ベランダ菜園にオススメの野菜はこれです。
トマト
ベランダの利点は活きるし、欠点もカバーできています。しかもトマトは狭い面積でも沢山とれる野菜の代表格で、狭いベランダでも十分たべきれないくらい採れます。そして水やりさえ間違えなければ、初心者でも良く育てられます。
すいか
すいかは砂漠育ちなので、砂漠みたいな環境であるベランダには結構むいています。雨に弱いというのは、裏を返せば乾燥に強いので、水やりも頻繁じゃなくてOKです。私もベランダですいか育てていますが(品種:紅こだま)、毎日のようにグングンのび、沢山花もつけています。土は使わずアクアフォームで、スペースも横80㎝×幅60㎝くらいしかつかっていません。
いちご
いちごはベランダの欠点(高温)をモロに受けますが、それでもベランダ向きです。ある程度対策できる欠点以上に、対策しにくいナメクジやアブラムシや泥はねが無い事の方がはるかに大きいからです。私がむかし土で育ててみんなナメクジとヌートリアにやられた経験あるのですが(いずれも食害した跡が特徴的です)、ベランダではそれがなくよく育って実らせてくれます。
・・・どれも「農業用ハウスで育てる作物」ばかりです。要はベランダ、ハウスに近い状態になるのです。しかもハウスと違って虫の害は全くありません。
ベランダ菜園が成功するとこんなに楽しいよ(結果がすぐ見えるのが楽しい。おうち時間が楽しくなります)
ベランダ菜園は、おうち時間が楽しくなるのでオススメです。
なかでも野菜類は、果樹と違って毎日花が咲く・つるが伸びるなどの変化があって楽しいです。それにトマトやスイカは経済的にも元をとりやすく、昨今の野菜高騰を考えるととても理に適っています(それゆえ私も栽培しています)。
もし殆ど使わないベランダがあるのなら、ベランダ菜園を是非どうぞ。
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