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GAFAMに投資しようか迷います。GAFAMの様な成長性のあるグロース株のほうが、昔からの会社(バリュー株)よりも儲かるんですか?
【この記事を書く管理人について】
●投資歴10年(金現物投資8年、株式投資丸2年)
●2020年のトータルリターンは+15%程度
●現在自分と子供二人合わせて1400万円ほど運用中(+200万程度)
●投資スタイルは「米国株の長期投資+S&P500積立」のみ。信用取引・債券・国債・金現物・FXは一切行わない。
●その米国株もGAFAM(とテスラの様な)グロース株はゼロで・バリュー株が殆ど。徹底的に割安主義。
こんな管理人が、解説いたします。
今を時めくGAFAM(とテスラ)、みんなが買っているじゃん?それは将来性があるんでしょ? ・・・いやみんなが買うからバブルなんです。投資でみんなと同じは危険ですよ!
夢の買い物「だった」GAFAM(とテスラ)
GAFAM(とテスラ)を15年前に買っていたら、テンバガーの夢すらありました。
なぜなら近年リターンが、凄かったからです。なかには132倍(!!)にばけた銘柄すらありました。
実際例として15年リターンを検証しました。・・・TESLAなどまさにテンバガー。夢がありました。
<グーグル=アルファベット社(GOOGL)>
<Amazon(AMZN)>
この15年間で、リターンは何と70倍になりました。S%P500は3倍弱なので全然違います。
<Facebook(FB)>
<Apple(AAPL)>
<Microsoft(MSFT)>
<Tesla motors(TSLA)>
<総括>
社名 | ティッカー | 2005年に 投資した1000USD ➡2020年には | 平均年率 リターン | 実質 PER |
Alphabet (GOOGLE) | GOOGL | 4224.6 | 10.06% | 38.70倍 |
Amazon | AMZN | 69075.3 | 32.62% | 76.66倍 |
FB | 10261.6 (2012年~) | 33.78% | 30.86倍 | |
Apple | AAPL | 56927.8 | 30.92% | 38.16倍 |
Microsoft | MSFT | 10509.4 | 16.98% | 42.14倍 |
Tesla | TSLA | 132495.3 (2011年~) | 63.01% | 779.97倍 |
S&P500 | SPX | 2634.245 | 10.17% | 37.04倍 |
じゃあどの株が次のGAFAM(とテスラ)になるのか予想できるか?
> それは次の項で詳しく検証します。
もしも未来のGAFAM(とテスラ)を言いてられるのなら、それだけで投資は大成功です。だれでも大金持ちになれますよ。
どれが次のGAFAM(とテスラ)か、予測できる?数撃てば当たる?
そもそも、どの株が次のGAFAM(とテスラ)に化けるのか、予想できませんよ。数撃っても当たりません。
なぜなら毎年新規上場する会社は膨大ですからね。そこから次のGAFAM(とテスラ)を探し当てることは無理です。
じゃあ次のGAFAM(とテスラ)を探せないなら、新しい株をみんな買えば当たるのでは・・・と思いますよね。だってテスラ一つ当てれば100倍なんですから!
・・・しかし、それは大間違いです。なぜなら新規公開(IPO)した株は、運用成績の期待値が明らかに悪いことも解っているからです。期待値が悪い証拠に、検証例を2つ挙げます。
●検証例1:IPO株すべての平均成績 VS S&P500銘柄の運用成績(1957~2003年すべての検証)
➡➡運用成績が良かったのは、S&P500銘柄の運用成績でした。つまりIPOして新加入した株というのは、一部は大当たりしていても他ほぼ全てがポンコツで成績を下げてしまい、そのポンコツぶりは一部の大当たりをうちけして有り余るほどでした。
※くわしい検証結果はこちらを。
・・・じゃあ新しい株みんな悪いのか?期待値でみるとその通りです。以下検証例2も「全て46年間すべての銘柄を検証」しています。
●検証例2:S&P500銘柄の運用成績 VS S&P500の発足当時の500銘柄の運用成績(1957~2003年すべての検証)
➡➡実は運用成績が良かったのは、後者の「S&P500の発足当時の500銘柄」でした。どういう意味かというと、S&P500採用銘柄は常時銘柄入れ替していますよね。入れ替えて新しく入った銘柄が、運用成績を下げ続けていたという事です。つまり新しい銘柄は、発足当時(1957年)の銘柄には勝てないという事です。
※詳しい検証結果はこちらを。
ここで注目したいのは、新しい株が投資家に損させる・成績悪いというのは一部をきりとった話ではありません。全ての銘柄の平均値でそうだったのです。
そもそもネクストGAFAM(とテスラ)を予測できない分、ネクストGAFAM(とテスラ)を当てて儲けるのは無理ですよ。数うちゃ当たる理論でかうと、運用成績は前述のとおり悪くなります。
それでも、これはネクストGAFAM(とテスラ)だ!とつかむ糸口はないですか?
> そもそも日本人が気が付く前に、米国人が気が付くでしょう。情報が早くて多いうえに・現地生活してる分肌で感じるアドバンテージがありますからね。例としてこれからはテスラだ!と気付こうにも、日本の街にテスラはほとんど走っていません(米国ならそこそこ走っていて増えてきていることも感じられます)。
ましてやこういう世界企業は、日本を後回しにしています(Annual ReportにJapanの項目が無い場合が多いので、どちらかというと軽視されています)。身もふたもない話ですね。
現在GAFAM(とテスラ)ははっきりと割り高なので、買うのも良くない
現在のGAFAM(とテスラ)は、割高状態です。GAFAM(とテスラ)の割高は、PERが平均を上回っていることからも解ります。
そしてPERが高い銘柄ほど、将来の成績も悪くなることが解っています。その理由は詳しくこちらに書かせていただきました。
『GAFAM(とテスラ)はハイパーグロース株。いくら割高でも、成長して利益をもっと上げてくれるのだからいいでしょ?』と考えがちですが、そうではありません。ハイパーグロース株といえども、高PERは例外視してはいけないのです。それにPERが高い=すでに過剰な期待がかかっていて、将来伸びる事前提の株価ですから、たとえば思わぬ競合出現・不祥事で一気にコケるなどと言ったことで期待を裏切れば、一気に株価低迷してしまいます。
まず現在のGAFAM(とテスラ)は、高PERなのでオススメできないです。そして高PERはグロース株といえども例外視できません。
総合的に考えて、現在GAFAM(とテスラ)に手出しすることは、管理人はオススメしません。
じゃあ何を買えばいいの?予測つく・期待値の高い古い株が良い!
以上の事を踏まえると、予測つかない・期待値の負けてるGAFAMの様な新しい株(グロース株)より、予測つく・期待値の買ってる古い株(バリュー株)がオススメなんです。
それは前述のとおり、古い株(バリュー株)ほど期待値が高く、新しい株(グロース株)ほど期待値が低かったからです。
新しい株だけでみるとダメ。裏を返せば、古い株だけをみると思ったより優秀・過小評価されているって事なんです。S&P500指数そのまま買うのもいいですが、S&P500から足を引っ張る新しい株を除外すると、もっと優秀なリターンとなりうるんです。
何より新しい株の象徴といえるIPO株(新興の新興)に至っては、ポンコツが多すぎて前述のとおり悲惨なリターンでした。
ですのでネクストGAFAM(とテスラ)を捜すよりも、古い株(バリュー株)を狙いましょう。
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